The Cohen-Macaulay property of ideals associated with subspace arrangements
Project/Area Number |
19K03456
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 11010:Algebra-related
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
柳川 浩二 関西大学, システム理工学部, 教授 (40283006)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | Specht ideal / 極小自由分解 / Cohen-Macaulay性 / 組合せ論的可換代数 / q-変形有理数 / 対称群の表現論 / Specht 加群 / アファイン有向マトロイド / Spechtイデアル |
Outline of Research at the Start |
組合せ論的可換代数の主要な研究対象に、被約な単項式イデアル(実質的には、「Stanley-Reisner環」)があるが、近年では、これを一般化・複雑化させることが模索されている。本研究課題で扱うのは、部分空間配置と関連する2種のイデアル、「アファイン有向マトロイドに付随する単項式イデアル」、「分割λを台に持つ Specht 多項式全体が生成するイデアル」であり、上述の方向性に即すものである(前者は被約な単項式イデアルだが、変数が二重添え字で、独特の構造を持つ)。これにより、組合せ論的可換代数の現在のトレンドに貢献することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
分割 (n-d,d) および (d,d,1)に付随する Specht ideal の極小自由分解(ただし基礎体の標数は0とする)の記述に関して、22年度の段階で概ね完成していた2編の論文が、当該年度に査読付き学術雑誌から相次いで出版された。微分写像まで具体的に与えていることが当該研究のポイントである。これで本究課題申請時に想定していた2つのトピックの内の一つが一応の完成を見たことになる。もう一つの柱であった「ある種の Cohen-Macaulay単項式イデアルの極小自由分解の胞体性」についても、年度終盤に新たな着想を得た。ただし、まだこの方針の有効性を確認中の段階であり、現時点では予断を許さない。 なお本研究課題は、コロナ禍の影響で当初の予定より2年延長されており(24年度より延長3年目に入る)、さらに22年度より次の研究課題が始まったため、研究の重心が当初の計画よりシフトしている。この流れで小木曽岳義氏、宮本賢伍氏、Ren Xin 氏、和久井道久氏と共同で、「q-変形有理数」の研究を行い、この成果をまとめた論文を、査読付き学術雑誌に投稿中である。これは Morier-Genoud と Ovsienko が2020年に導入した非常に新しい概念で、結び目理論やある種の三角圏とも密接に関連する極めて野心的なアイデアであるが、上記共同研究においては、代表者は自身の背景を生かした代数的・組合せ論的なアプローチを取っている。基本的ながら重要な成果が得られたと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究自体は概して好調であったが、22年度以来体調不良で出張を控え目にしており、得られた成果に比して(口頭)発表は低調であった。
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Strategy for Future Research Activity |
「研究実績の概要」欄で述べた q-変形有理数に関する投稿中の論文において、2つの予想が提唱している。共同研究者の一人である Ren氏は、23年度までは関西大学大学院博士課程後期課程の学生であったが、24年3月に学位を取得、5月より大阪大学で任期付き研究員に就任する予定である。地理的な近さも活かし、上記予想について彼と共同研究を行いたい。この予想は、素数 p に関する初等整数論的とも言えるものあるが、計算が非常に重く、比較的高価なPCを用いても p = 749までしか確認できていない(これを超えると、メモリー不足で計算が止まってしまう)。氏はプログラムのスキルも高いので、彼のサポートも得て計算範囲を広げていくことを目指す。こうして得られた知見を基に、部分的であっても予想の証明を目指すことも、また当然である。 また、もう一つのテーマとして、代表者が前・前々研究課題で追及していたテーマである「閉球の胞体分割を台とする極小自由分解」への回帰を模索している。適切な共同研究者を見つけて協力して取り組みたい。
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Report
(5 results)
Research Products
(10 results)