Project/Area Number |
19K03528
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 12010:Basic analysis-related
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Research Institution | Tsuda University |
Principal Investigator |
中屋敷 厚 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (10237456)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | KP方程式 / 特異代数曲線 / テータ関数 / 準周期解 / ソリトン / 頂点作用素 / 佐藤のグラスマン多様体 / テータ関数解 / ソリトン解 / ねじれのない層 / 射影スキーム / 網目状構造 / 有理曲線 / 佐藤グラスマン / KP階層 / 周期解 / 網目模様 / 超楕円曲線 / 代数曲線 / 2重点 / タウ関数 / 位相的場の理論の相関関数 |
Outline of Research at the Start |
ソリトン方程式の中で最も重要な方程式であるKP方程式の解について研究する。KP方程式の様々な解が代数曲線から構成される。本研究では種数1以上の特異代数曲線に対応するKP方程式の解を具体的かつ系統的に求める。これは従来技術的困難のため放置されていた問題であるが、rogue waveなどの非線形波動の新しい研究動向の観点、および数学内部におけるテータ関数論の観点から重要かつ興味深い問題と考えられる。ここではKP方程式の佐藤理論を用いてこの問題を攻略する。さらに佐藤理論の観点から、位相的場の理論の相関関数の性質の解明も目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、主に昨年度得られた結果について、あらゆる細部を検討しながら論文にまとめた。論文は専門誌に投稿中である。また、論文にまとめた内容については、名古屋大学大学院多元数理科学研究科における集中講義で講義した。論文にまとめた内容は以下の通りである。非特異代数曲線に対応するKP階層の解は、その代数曲線のテータ関数で表示される解であるが、その解にKP階層の頂点作用素を作用させて得られるKP階層の新しい解が研究対象である。昨年度までの研究で、このような解が代数曲線の退化に伴って現れることが観察された。そこで、話を逆転して、頂点作用素の作用により得られる解が、特異代数曲線に対応する解であることを次のようにして示した。(1)頂点作用素の作用により得られる解に対応する佐藤のグラスマン多様体の点を明示的に決定(2)得られた佐藤のグラスマン多様体の点の最初に考えた非特異代数曲線のアフィン環の中でのstabilizerとなる部分環を決定(3)この部分環の極によるフィルター付けを用いて射影スキームを構成(4)得られた射影スキームは最初の非特異代数曲線上のいくつかの点を同一視してできること、および、その正規化が最初の非特異代数曲線であることを証明(5)構成された射影スキーム上に階数1のねじれのない層を定義(6)頂点作用素構成で得られる解に対応する佐藤のグラスマン多様体の点がその層の大域切断のなすベクトル空間になっていることを証明。 論文では、さらに、頂点作用素の作用で得られる解は、最初に考えたテータ関数解(準周期解)を背景とするソリトン解を表していることについて議論をし、非特異代数曲線の種数が1の場合に、コンピュータシミュレーションで、解のグラフを描き、その証拠を与えた。 以上この補助事業期間中の研究により、KP方程式の準周期解の形状を決定する研究への道が開かれたと考えている。
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Report
(5 results)
Research Products
(7 results)