Project/Area Number |
19K03529
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 12010:Basic analysis-related
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
松井 優 近畿大学, 理工学部, 教授 (10510026)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2020: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2019: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
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Keywords | 構成可能関数 / ラドン変換 / 超局所解析 / 特異点論 / 特異点理論 |
Outline of Research at the Start |
構成可能関数のラドン変換は位相的オイラー数を測度にもつ積分論における代数的な背景をもつ関数の幾何学的な積分変換である.本研究では,これまで主にコンパクトグラスマン多様体間で研究されてきたこの積分変換について,扱う多様体や関数のクラスを一般化し,さまざまな位相的ラドン変換について,特に反転公式と像の特徴づけを中心に考察を行う.また,これら位相的積分変換による積分幾何学や工学への応用についても研究を行う.
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Outline of Annual Research Achievements |
構成可能関数のラドン変換は,位相的オイラー数を測度にもつ積分論における,代数的な背景をもつ関数の,幾何学的な積分変換である.本研究では,これまで主にコンパクトグラスマン多様体間で行われてきたこの積分変換について,扱う多様体や関数のクラスを一般化し,さまざまな位相的ラドン変換について,特に反転公式と像の特徴づけを中心に考察を行う.また,これらの位相的積分変換のさまざまな応用についても研究を行う.2023年度は,これまでに得られた知見をさらに発展させ,双複素関数の研究,双複素グラスマン多様体におけるラドン変換の研究,制約付き合成数の分布の漸近公式の証明の修正と改良について研究を行った. まず,構成可能関数のラドン変換の研究について説明する.2023年度は2022年度に引き続き双複素数環上の解析学や幾何学について研究を行い結果を得た.従来の双複素正則関数の局所的性質の証明にはさまざまな誤りがあることがわかっており,2023年度は2022年度に引き続きその見直しを行い,Ringlebの定理の再定式化,および共同研究により正則条件とStolz条件の同値性を再証明した.また,2021年度から進めていた双複素グラスマン多様体間の位相的ラドン変換について,幾何的に強い仮定の下で,部分的に反転公式を証明した. 次に,定義可能関数の位相的ラドン変換の研究について説明する.2021年度に共同研究により得られた制約付き合成数の分布関数の漸近公式について,証明に修正が必要であることがわかり,2023年度はこの証明を見直し,修正および改良を行った. 今後は,従来の研究課題および現在進展中の課題について,引き続き研究を行う.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は,中心的な課題である,旗多様体間の位相的積分変換理論や定義可能関数の位相的積分変換理論の理論構築について,大きな進展を得ることができなかった.一方で,関連するテーマとして研究を進め2021年度以降に進展しつつある,双複素環上の解析学や幾何学,スティルチェス積分による合成数分布の研究について,新しい結果が得られた. 研究環境も,元のように戻る部分も,そうでない部分もあり,今後も新しい環境に適応し,これまでに得られた知見を元に,問題の解決にあたる計画である.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに本研究で得られた知見をさらに発展させる計画である.従来からの課題であるアフィングラスマン多様体の構成可能関数の位相的ラドン変換の像の特徴づけについて,幾何学的な考察を活かしてこれまでの計算の精密化を行う.また,双複素数環上の解析学および幾何学については,かなり進展が見込まれる.こちらも既知の結果の証明の誤りを修正しつつ,新しい性質を明らかにしていく.さらに,双複素グラスマン多様体の構成可能関数の位相的ラドン変換についても研究を進める.また,定義可能関数の位相的ラドン変換の研究について,新しい積分理論の構築を目指す.応用の研究においては,計算機および計算ソフトウェアを活用して,具体例の計算を効率よく行う.一般的な状況で結果が得られない場合には,すでに得られた具体的な状況についてより詳しく調べる計画である. 研究を円滑に進めるにあたり,さまざまなテーマの国内外の研究集会,セミナーに参加し研究成果発表を行うとともに,研究者とディスカッションを行い,問題の解決にあたる.また,国内外の研究者を招聘して研究集会,セミナー,研究打ち合わせを行い,見識を広げ問題の解決にあたる.
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