境界上の相互作用に依って駆動される拡散系の力学系的研究
Project/Area Number |
19K03564
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 12020:Mathematical analysis-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
坂元 国望 広島大学, 統合生命科学研究科(理), 教授 (40243547)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 細胞質内の部拡散 / 細胞膜上の相互作用 / 非線形ロバン型境界条件 / Turing不安定化 / 定常状態の線形不安定性 / 細胞極性 / 内部拡散 / 境界相互作用 / Turing分岐 / パターンの線形安定性 / 非線形Robin型境界条件 / Turing 分岐 / パターンの安定性 |
Outline of Research at the Start |
反応・拡散方程式(半線形放物型偏微分方程式)を研究するとき,反応過程と拡散過程が起こる場所として大きく2つの場所が想定される。すなわち、領域内部で拡散し、領域内部で相互作用する系が(斉次Neumann境界条件下)従来活発に研究されてきた反応拡散方程式系である。本研究ではこの従来型の反応拡散系を以下の3つの方向に拡張した力学系の大域構造を明らかにする観点から研究する。 (1)内部拡散+境界相互作用 (2)内部拡散・内部相互作用+境界相互作用 (3)内部拡散と境界上の反応拡散系の境界条件を介した結合系 (4)内部反応拡散系と境界上の反応拡散系の境界条件を介した結合系
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画は、細胞質内で拡散する化学種(v、抑制因子)と細胞膜上で反応し拡散する化学種(u, 活性化因子)が細胞膜上で相互作用するシステム(1個の細胞を想定したもの)の時間発展を力学系理論の視点で調べることを目標として立案された。 このシステムを数理モデル化するための数学的な設定として領域D(細胞質を表現する)とその境界G(細胞膜を表現する)を考え、D内で拡散を行う成分vとG上で反応し拡散する成分uがG上で非線形相互作用を行う初期値・非線形境界値問題の解(u(t,x), v(t,y))の挙動を解析することを目指した。ここで、xはDの点であり、yはGの点である。最初に取り組んだ課題は、この系の定数定常解(細胞の一様な状態に対応する)が非線形相互作用の下、活性化因子と抑制因子の拡散係数の大きさの違いにより不安定化を起こすか否かの研究を行った。これは、細胞が様々な機能を発揮する前段階として現れる一様な状態から非一様な状態が出現する現象、所謂、細胞極性の発現が数理モデルで説明できるか否かを問う問題である。力学系の用語では、定数定常解がTuring不安定化を起こすかを解析する問題である。定数定常解が線形不安定化を示すことは、細胞が一様状態から極性を発現した状態へ遷移する際の機序を捉えていると解釈できる。活性化因子uの拡散係数が抑制因子vの拡散係数より小さくなる時、実際に従来の古典的Turing不安定化のシナリオと同様の線形不安定化が一次モードから高次モードへと次々と起こることを証明した。技術的な困難のため、Dが円盤または球体でGが円周または球面の場合に数学的な証明が完成している。D, Gがこのような特別な幾何形状の時に、変数分離の手法と固有値の変分法的な特徴付けを効果的に適用できることが証明成功の鍵である。この成果は論文にまとめて投稿し、2020年6月に査読付き雑誌に掲載された。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)