high-order fluctuations of turbulent flows studied with a novel theoretical method of constructing solutions
Project/Area Number |
19K03669
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 13010:Mathematical physics and fundamental theory of condensed matter physics-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松本 剛 京都大学, 理学研究科, 助教 (20346076)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 乱流の統計法則 / Euler方程式の散逸的弱解 / Onsager予想 / 乱流の統計法則 Euler方程式の散逸的弱解 / 流体乱流の統計理論 |
Outline of Research at the Start |
我々の身の回りの水や空気の流れは乱れた状態にある。この乱流が空気抵抗や混合促進の本質であり、その物理的な理解は基礎、応用の両面で重要である。この乱流速度の強い揺らぎはガウス分布に従う乱雑さとは決定的に異なる。その特徴は、速度差の3次モーメント等の高次統計量の独特な法則に現れることが実験的に知られている。 これを流体の方程式から理論的に解析することが積年の問題であったが、それが可能になる兆しがでてきた。本研究では、最近開発された数学的解法(凸積分法によるEuler方程式の弱解の構成)の数値シミュレーションを通じて、高次統計量の法則をナビエ・ストークス方程式に基づいて解明することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
方程式の解析解(厳密解)は、ほとんどの場合に物理現象を極端に単純化したものになる。この一方で、解析解の利点はその性質を詳細に調べることができる点にある。このため、現象とは大きくかけ離れているように見えても、解析解の研究を通じて物理現象を理解するための様々なアイデアが得られる。これが解析解の価値である。 本研究であつかう流体乱流のように時間、空間ともに激しく変化する現象でもそのような価値をもつ解析解があるだろうか? 近年、ある数学者達は斬新な理論解法を開発し、そのような価値を持つであろう解析解が得られた。この解は周期境界条件下の3次元非圧縮Euler方程式の非定常、非線形な弱解であり、エネルギー散逸を許容するという意味で、特に発達した乱流に近い性質をもつ。この解の数値シミュレーションを通じて乱流現象を理解することが本研究の目的である。 本研究で理解をめざす乱流現象の一側面は、乱流の多重スケーリング則である。今年度の実績は、昨年度に引き続いて数値シミュレーションのさらなる安定化をはかり、シミュレーションで得られた弱解の多重スケーリング性をより確実なものとしたことである。確かに、入力パラメータの一部の領域では、シミュレーション結果の多重スケーリング性が現実と類似のものとなるが、他の入力パラメータ領域では物理的に期待される性質が破れている結果が得られている。この結果がシミュレーションの数値的安定化による副作用であるのか否かの判定が今後の課題である。 さらに、本研究で得られたいくつかの洞察をもとに、減衰乱流のスケーリング則には対数補正があり得ることを示す研究やランダム環境下での非線形シュレーディンガー方程式の乱流状態が持ち得る多重スケーリング性の研究も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新理論解法は、反復法で弱解を構成する。この反復法の回数が多くなるにつれて、物理的な乱流の慣性領域に対応する領域がひろく発達して、スケーリング則が観測されるようになる。このため、反復法の回数を計算機のメモリが許す限り大きく取る必要がある。我々が現在利用できる計算機環境では、反復回数が5から6が限界である。この程度の回数においてもスケーリング則が観測されている。さらに、多重スケーリング性を支持する独立なデータが複数得られている。 この一方で、反復法においては、有限反復回数で得られた解のエネルギーが一定以上にならないことが要請される。もちろん、数学的にはこの要請が満たされるように設定できるが、数値シミュレーションでは難しい。つまり、慣性領域の発達を犠牲にすればシミュレーションでもこの要請を満たすことは可能であるが、それでは物理的な考察ができない。このため、現在までの妥協案として、反復法中に解のエネルギーをわずかにスケールして一定以上にならないようにしている。この妥協案が原因で、上記で観測されている多重スケーリング性がartefact として見えているとしたら問題である。そうでないことを示すことが残された課題である。
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Strategy for Future Research Activity |
前述した、反復法途中でおこなうエネルギーの人工的なスケーリングの影響を検証する方策として以下のものがある。スケーリングをせずに反復法が行えるパラメータ領域を探索し、その結果が多重スケーリング性を持つかどうかを調べる。さらに、数値シミューレションでは、新理論解法で保証される全ての入力パラメータで期待通りの動作をすることを求めなくても良いかもしれない。つまり、有限のメモリの制約のもとでの数値シミューレションの限界を評価することで、入力パラメータの範囲を同定することも考えられる。
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Report
(4 results)
Research Products
(28 results)