多様な公共性を担保するパブリックスペース・マネジメント手法構築
Project/Area Number |
19K04763
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23030:Architectural planning and city planning-related
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Research Institution | Nishinippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
長 聡子 西日本工業大学, デザイン学部, 准教授 (70523653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉武 哲信 九州工業大学, 大学院工学研究院, 教授 (70210672)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2019: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 公共空間 / Park-PFI / 官民連携 / マネジメント / ParkPFI / 公園 / 公共性 / エリアマネジメント |
Outline of Research at the Start |
公共空間利用に求められる価値観は、公平性の一律原則から、公平性や効率性、寛容性等を包含する「公共性」概念へ成熟しつつある。一方で、公共空間での「稼ぐ」取組みがムーブメント的に広がり、「公共性」=「経済的公平性」との偏った捉え方となっていないだろうか。①経済的効率性②機会的平等性③行為的寛容性等の多面的観点で公共性を評価する方法を確立することを目指す。 さらに、エリア内に多様な公共性を備えた公共空間が存在することで、利用者の満足度が高まり、ひいては地域の価値を高め都市の魅力にもなり得る。よって最終目的は、エリア単位で多様な公共性を担保する公共空間利用をマネジメントする手法を提案することである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、公共空間利用に求められる価値観「公共性」の概念を整理し、多面的観点から評価する方法を提案することを目的とした。 第一に、公共空間利用に公共性概念がどのように発現しているのかを実例をもとに分析した。まず公共空間の公共性の概念を文献調査に基づき①直接利用②間接利用③存在価値の面から仮説的に整理した。続いて、公共空間における官民連携事業であるPark-PFI事業を調査対象に、全国27事例の事業者選定の募集要項内に記述される公共性に関する文言の特徴や傾向を前述の観点に沿って分析した。その結果、公園の従来機能の維持や新しい公共に関する文言の割合は低く、賑わい創出に関する文言の割合が高いことが明らかとなり、集客や経済的活性化の効果をより求める傾向にあることが分かった。これにより、公共空間利用における「公平性」の一律原則から、公平性や効率性、寛容性等を包含する「公共性」の価値観へ移行しつつあることの現れである一方、公共空間が特定の事業で占用されることによって利用が制限されたり多様性の低下につながる懸念もあることを示した。 第二に、公共空間利用における「公共性」の評価方法を検討した。まず現在の評価方法を把握するためPark-PFI全国44事例を対象に、事業者選定審査の配点表での公共性への配慮や事業に求める条件の特徴をテキスト分析した。その結果、公園の立地や特性に拘らず、おおよそ一律の基準で事業者を審査している傾向にあることが分かった。官民連携で良質な空間やサービスを提供する上で、公園規模や立地条件等を考慮した事業条件とすることの重要性が日本公園緑地協会でも指摘されてきたが、その根拠を統計的に示した。これに加え、特定公園施設の整備・管理運営の費用負担や労務負担の官民の役割分担のパタンを公共性の概念との関係で整理し、公共空間利用と公共貢献の最適なオフセット関係を提案した。
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Report
(5 results)
Research Products
(5 results)