観察調査による、自転車走行行動と走行違反・交錯回避行動のメカニズムの解明
Project/Area Number |
19K04793
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23030:Architectural planning and city planning-related
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
原田 昌幸 名古屋市立大学, 大学院芸術工学研究科, 教授 (20283393)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 自転車 / 自転車利用計画 / 自転車利用者 / 自転車施策 / 都市交通 / 観察調査 / 走行実験 / 自転車道 |
Outline of Research at the Start |
国交省は1997年以降、自転車と歩行者を分離する施策を進めているが、肝心の自治体の多くは、市民意識や自転車の安全性の観点から、積極的に自転車に車道を走らせることを躊躇している。 この問題を解決するためには、自転車走行行動の実態データの取得が不可欠である。本研究では、異なる2つのアプローチ(フィールド観察調査と被験者による走行実験)から、自転車利用者は、何を基準に走行位置や走行速度、場合によっては走行違反などを起こすのかを、を明らかにすることを目論んでいる。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、自転車と歩行者の事故が減少しないことなどの背景から、自転車の走行環境に関して、自転車を歩行者から切り離す「自転車レーン」「車道混在」などの整備が進められている。しかしその一方で、「自転車レーン」や「車道混在」は自転車が車道を走行することになり、車との事故が懸念されている。 そのため、本研究課題では、「A.自転車走行行動のフィールド観察調査」「B.自転車通行帯の整備に積極的な自治体に対するヒアリング調査」「C.被験者によるフィールド走行実験」の3つのアプローチを計画している。四年度目の本年度は、Cと少し遅れていたAの交差点における回避・交錯の分析結果のまとめを行う計画であった。 まず、Aの自転車の交差点における回避・交錯の分析であるが、単路部の回避・交錯の分析と同様に、回避・交錯の形態、その相手、その時の回避行動や原因行動を指標化し、ビデオ画像から読み取る方法で分析を行い、実態としては単路部よりも交差点の方が、交錯のリスクが小さいことを明らかにした。またその成果を口頭発表した。 Cについては、前年度行った予備実験の結果をもとに若干の走行ルート変更を行い、名古屋市内に3km前後の4つの走行ルートを設定し、走行位置が異なる4条件でフィールド走行実験を行った。現時点で被験者数は6名で、延べ96条件、距離にして約300km分の走行実験を完了した。また、その際に取得した走行中のヒヤリ感や不安感について、道路タイプ別に分析し、学会の大会梗概にまとめ、投稿を行った(R5年9月に口頭発表予定)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究課題では、「A.自転車走行行動のフィールド観察調査」「B.自転車通行帯の整備に積極的な自治体に対するヒアリング調査」「C.被験者によるフィールド走行実験」の3つのアプローチを計画している。四年度目の本年度は、少し遅れていたAの交差点における回避・交錯の分析結果のまとめと、Cの被験者を用いたフィールド走行実験を行い、研究を完了する予定であったが、予期せぬ事態が発生し、研究・教育以外の学務負担が急増し、研究の実施が遅れた。 Aの交差点における交錯の分析については、先行研究では扱ってこなかった、交差点における自転車の回避・交錯行動について、回避・交錯の形態、その相手、その時の回避行動や原因行動を指標化し、交差点での回避・交錯の実態を明らかに、その成果を口頭発表した。 一方、Cの被験者を用いたフィールド走行実験については、実験計画自体は年度当初に立てていたが、予期せぬ学務の多忙により実験の開始が遅れ、また、悪天候による延期なども重なり、当初予定の半分の数しか、走行実験ができなかった。データ分析については、走行実験は完了していないが、取得済みのデータを使って、分析は進めており、走行中に感じたヒヤリ感や不安感の発生実態については、道路タイプ別に分析し、学会の大会梗概にまとめ、投稿済みである(R5年9月に口頭発表予定)。また、アクションカメラで撮影した走行行動についても、走行画像から読み取る指標を確定させた。
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Strategy for Future Research Activity |
延長した五年度目は、未完了の「C.被験者によるフィールド走行実験」とその分析を行う。 Cのフィールド走行実験については、実験計画は立っており、走行実験自体も半分終了している。年度の当初の3~4か月のうちに、残りの実験(追加の被験者数は6名の予定で、延べ96条件を行い、距離にして300km分の走行データを取得する計画)を完了する計画である。 また、分析については、並行して進め、アクションカメラで撮影した動画などから、自転車の走行位置や、回避・交錯の発生実態、その相手、その時の回避行動や原因行動を読み取り、自転車道・自転車レーン・車道混在などの道路タイプ別の課題点を明らかにする計画であり、その成果を年度内に口頭発表する計画である。
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Report
(4 results)
Research Products
(5 results)