Project/Area Number |
19K05338
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 31010:Nuclear engineering-related
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
鈴土 知明 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, システム計算科学センター, 再雇用職員 (60414538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
都留 智仁 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 原子力基礎工学研究センター, 研究主幹 (80455295)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | タングステン / 照射欠陥 / 計算科学的手法 / 核融合材料 / 材料強度 / 陽電子寿命測定 / 混合ダンベル / クロム添加 / TDS / 陽電子寿命 / 第一原理計算 / プラズマ対向材 / 照射効果 / 溶質軟化 / 計算科学 / 合金元素 |
Outline of Research at the Start |
未来のエネルギー源ととして期待されている核融合エネルギーを実現するためには、プラズマ物理工学だけでなく様々な技術を結集しなくてはならない。その中でも、最も重要な技術の一つがプラズマを入れる容器の壁を作ることである。プラズマは非常に高温になることから、高融点のタングステンがその壁材料の候補になっている。しかしながら、タングステンが中性子などの照射を受けるとその中に小さな空孔できて、その中にプラズマの構成するトリチウム等が入り込んでしまい、壁としての性能が著しく低下してしまう。本事業では、照射効果を抑制するタングステン合金を計算科学によって探索する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、体心立方タングステン結晶中でタングステン原子と混合ダンベルを形成する溶質元素を材料に添加すれば、照射欠陥の生成を抑制できる合金を作成できる、という予測を検証することである。この予測は研究代表者らによるタングステンと様々な溶質原子の電子構造計算結果から得られたものであり、 この予測が正しいかどうかを確認するためにはメソスケールのモデリングを行うことが必要と考えた。この試みはある程度成功したが、モデルの入力パラメータで精度よく評価できないものが少なからず存在し、結果の信頼性向上が問題となった。 そのせいもあり、上記予測に対して厳しい反対意見がありその成果をまとめた論文はしばしばリジェクトされた。 しかしながら、上記予測に基づいた合金を実際に作成し陽電子消滅法や昇温脱離法による照射後試験を行う研究協力者らの研究活動が着実に進展し、予測を複数の方法で検証することに成功し、様々な国際会議や主要ジャーナルで成果発表を行なうに至った。報告者らはこの研究成果は今後の核融合炉のプラズマ対向材料の開発に貢献できると考える。 最終年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受けて、当初計画どおりに進捗することが難しかったため、補助事業期間を延長したものであり、核融合構造材料として最も重要なタングステンをはじめとする体心立法遷移金属の破壊特性を計算科学手法、特に分子動力学手法を用いて研究を行った。これらの計算機シミュレーション研究の結果、理論的には脆性的あるき裂先端でも、実験観察のように有限温度で塑性が出現することが確認され、理論と実験の矛盾を計算科学的手法により解消することができた。この結果は日本材料学会の論文集や米国Journal of Applied Physicsに投稿され、すでに前者については出版が許可されている。
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