貴金属の減量を目指した複合金属クラスターによる触媒反応の理論研究
Project/Area Number |
19K05386
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 32010:Fundamental physical chemistry-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高木 望 京都大学, 実験と理論計算科学のインタープレイによる触媒・電池の元素戦略研究拠点ユニット, 特定研究員 (30414006)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2020: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2019: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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Keywords | NOx還元触媒 / 金属クラスター / NO解離吸着反応 / NO二量化反応 / 密度汎関数計算 / 電子状態計算 / 複合金属クラスター / 貴金属減量触媒 / NOx還元反応 / CO酸化反応 |
Outline of Research at the Start |
不均一触媒における貴金属使用量の低減を目的として、卑金属を含む複数の金属元素から構成される複合金属微粒子の電子状態と安定構造、電荷分布、分子吸着特性、触媒反応性の相関について、電子構造的視点から統一的な理解の確立を目的とする。特に、銅および銀をシェル、3dおよび6~7族金属をコアとしたコアシェル型複合金属微粒子によるNO還元CO酸化反応に着目し、金属の種類でメカニズムが異なるN-O結合解離過程、律速段階であるCOによる酸化表面の還元過程の解析により触媒活性を評価し、複合金属微粒子の電子構造と触媒活性の相関を解明する。本課題は新規な複合金属微粒子の構造予測や触媒設計の指針となることが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
金属表面におけるNO分子の解離過程は、重要な触媒反応素過程の一つである。しかしながら、NO分子の反応挙動は金属の種類により異なることが実験的に知られており、貴金属の減量・代替を目指した新規な触媒開発のためには、構成元素と電子状態の関連や電子状態に基づく反応過程の理解が不可欠である。 本年度は、昨年度に4d金属(Rh, Ru, Pd, Ag)で得られたNO分子の反応挙動に関する知見を、3d金属(Fe, Co, Ni, Cu)へ拡張した。3d金属におけるNO分子の反応挙動は、Fe, Co, NiではNO解離吸着、CuではNO二量化が進行することが報告されており、同じ族でありながら3d金属と4d金属では反応性が異なっている。特に、同じ10族であるNi(解離吸着)とPd(分子吸着)で異なる反応性を示すことは、豊富に存在するNi利用の点から興味深い。 M55金属クラスターを用いた反応機構の検討から、Fe, Co, NiではNO解離吸着が、CuではNO二量化が進行することが示され、実験事実と一致する結果が得られた。状態密度および分子軌道解析のから、金属のd band-topのエネルギー準位がNO解離吸着の反応性に大きく関係しており、よりエネルギー準位の高い3d金属が4d金属に比べて、速度論的および熱力学的にNO解離に対して有利であることが示された。特にPdに比べてNiのd軌道準位が高いことが、異なる反応性の要因となっている。エネルギー準位の高いs band-topを有するCuがNO二量化に有利であることは我々の先行研究で報告済みであるため、これにより本研究で新規触媒の候補としたすべての金属について、NO分子反応挙動の電子論的な理解を与えることができた。 以上の結果は、新規な触媒設計、特に複合金属を利用した触媒の設計において、反応性と反応メカニズムを予測する重要な指針となることが期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)