高等植物におけるアミノ酸をシグナルとする遺伝子発現抑制機構の解明
Project/Area Number |
19K05752
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 38010:Plant nutrition and soil science-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小西 美稲子 東京大学, 生物生産工学研究センター, 特任講師 (20642341)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 窒素栄養 / 植物 / 植物栄養 |
Outline of Research at the Start |
高等植物は、窒素を感知してその獲得と利用を促す機構と、窒素の過剰な吸収や同化を防止するための抑制機構の両方を持っており、どちらにおいても遺伝子発現調節が重要である。本課題では、高窒素による抑制機構のうち、アミノ酸をシグナルとする遺伝子発現抑制経路に着目し、その分子的実体の解明を目差す。実施にあたっては、アミノ酸添加によって抑制されるシロイヌナズナの硝酸イオン輸送体遺伝子の発現を指標として研究を進め、抑制を担う転写因子を同定する。アミノ酸への応答を担う因子を同定して植物の窒素利用における役割を評価することで、窒素獲得や利用の効率を改善して農業生産の向上につながる知見が得られることが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
植物は主要な栄養元素である窒素の外部・内部の状況をモニタリングし、それに応じて窒素の獲得と利用を調節している。モニタリング対象の分子の一つは硝酸イオンであり、硝酸イオンを感知するとその輸送と代謝に関わる遺伝子の発現が誘導され、硝酸イオンの利用が促進される。この分子機構の大枠は明らかにされている。他方、窒素過剰の状態では抑制が起きる。抑制を誘導する分子としてグルタミンが示唆されているが、メカニズムはまだ不明である。
今年度はグルタミンを感知するメカニズムについて解析を進めた。アミノ酸や低分子に結合してセンサーとして働くドメインを持つタンパク質ファミリーに着目し、シロイヌナズナを用いてその機能解析を行った。植物にはこのファミリーに属するタンパク質が複数あるが、結合部位とされる部分のアミノ酸配列の保存性が高く同じ基質を認識すると予想された。シロイヌナズナには12個あり、そのうち核での遺伝子発現調節に関わる可能性があるものは10個である。これらのタンパク質をコードする遺伝子が破壊されたT-DNA挿入株を準備し(10遺伝子中9遺伝子)、グルタミンを与えた際の遺伝子発現の抑制について調べた。しかし、グルタミンに対する応答に野生型株との違いは見られなかった。そこでこれらの遺伝子の役割が重複している可能性を考え、多重変異体の作成を進めた。作成が終わった二重変異体と三重変異体でグルタミンに対する応答性を調べ、2つの遺伝子が破壊された二重変異体と三重変異体では、グルタミンによる遺伝子発現の抑制が緩和されていることが分かった。すなわち、これら2つの遺伝子がグルタミンによる遺伝子発現抑制経路で働いている可能性が示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)