Project/Area Number |
19K05904
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 38050:Food sciences-related
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Research Institution | Gihu University of Medical Science |
Principal Investigator |
松井 敦聡 岐阜医療科学大学, 薬学部, 准教授 (60309698)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | エタノール / BDNF / TrkB / 抗うつ作用 / 神経栄養因子 / アルコール / うつ病 / 胎児性アルコール症候群 |
Outline of Research at the Start |
酒類に含まれるエタノールは、最古の中枢神経系薬物とも言えるが、作用機序についてはいまだ不明な点がある。本研究では、エタノールの作用機序に関わる新たな分子として脳由来神経栄養因子(BDNF)受容体であるTrkBに着眼し、その制御機構と機能を明らかにすることを目的とする。動物と培養神経細胞を用いてエタノールのTrkB調節の機序を検討するとともに、エタノールによるTrkBの調節が、適度な飲酒による抗うつ作用などのアルコールの有用作用や、胎児性アルコール症候群の発症などのアルコールの有害作用に関与する可能性について明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究計画に沿った通りの進捗とはならず、遅れている状況である。酒類に含まれるエタノールは、最古の中枢神経系薬物とも言えるが、作用機序についてはいま だ不明な点がある。本研究では、エタノールの作用機序に関わる新たな分子として脳由来神経栄養因子(BDNF)受容体であるTrkBに着眼し、その制御機構と機能 を明らかにすることを目的とする。TrkBは神経成熟と機能発現に必須の分子であり、様々な疾患との関わりも注目されている。成体脳におけるエタノールによる TrkBの活性化は、適量の飲酒がうつ病やアルツハイマー病のリスクを軽減するという、酒類の健康増進効果の科学的なエビデンスとなる可能性がある。また、幼 若脳におけるTrkBの抑制は、胎児性アルコール症候群における神経発達障害に関与する可能性がある。そこで、本研究では、実験動物と培養神経細胞を用いた検 討により、エタノールによるTrkB活性制御機構と機能を明らかにする。研究代表者が異動した所属機関で新設中であった動物実験施設の稼働開始が遅れ、動物実験の開始が遅れていたが、2021年度に環境が整ったため、動物実験を開始した。エタノールによるマウス脳TrkB活性への影響の用量依存性・時間的特性について検討した。また、エタノールがTrkBを活性化させる機序の検討のためのラット胎児大脳皮質由来初代培養神経細胞を用いた実験を開始した。2022年度は抗うつ作用の検討のためビデオ行動解析システムを購入し、行動解析のための基礎検討を開始した。コロナ禍での研究資材の入手困難、リモート講義対応による研究時間への影響を受け、研究が遅延していたため、補助事業期間延長の申請を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究期間初年度である2019年4月に研究代表者が所属機関を異動した。現所属機関への異動時には、研究施設、動物実験施設が完成していなかったため、研究環境の整備に長期間を要し、計画通りに実験を開始することができなかった。また、コロナ禍での研究資材の入手困難、リモート講義対応による研究時間への影響を受け、研究が遅延していた。このような状況を鑑み進捗状況は「遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
研究に遅れが生じているが、所属研究機関の動物実験施設が稼働し、本課題を遂行するために必要な研究設備、研究体制が整ったため、今後は計 画通りに研究を推進できるものと考えている。異動により教育エフォートが減少したので、本課題研究へのエフォートを増やし、遅れを取り戻すべく研究を加速 させていきたい。
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