カチオン吸着性微細藻類カプセルによる金属イオンの制御
Project/Area Number |
19K06347
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 41050:Environmental agriculture-related
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Research Institution | Miyakonojo National College of Technology |
Principal Investigator |
高橋 利幸 都城工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (50453535)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 水圏バイオマス利用 / 微細藻類 / バイオソープション / 元素分析 / 吸着等温線 / サイトメトリー / バイオマス / バイオリアクター / リサイクル技術 / グリーンケミストリー |
Outline of Research at the Start |
工場などからは多量の重金属類を含む無機系排水が生じる。従来の重金属排水処理では、凝集沈殿剤を用いて重金属類を沈殿させ、重金属含有スラッジとして廃棄してきたが、広い設置スペース、厳格化する排水規制値など既存設備は時代の要望に対応できなくなっている。 微細藻類は、食品、化学製品、環境浄化やバイオ燃料など広い分野で活用できる生物資源として近年注目が高い。本研究では、新規重金属処理法として、負電荷の細胞表面を有する微細藻類を使い易くカプセル化したカチオン吸着材を開発し、処理水質の向上、省スペース性や低メンテナンス性など、期待される規格を満たす環境低負荷型の新規水質処理法を提案する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、化学的な凝集沈殿法に替わる重金属類の回収法として、微細藻類による生物吸着を用いた方法の開発を目的にした。過年度の藻類含有カプセル(アルギン酸カプセル)を使った吸着実験では、カプセル素材自体の影響が反応初期に強く出る可能性が示された。さらに、微細藻類への金属吸着処理後に、微細藻類の細胞状態の変化が起こることが分かった。 上記を踏まえ、昨年度は微細藻類のクロロフィル由来の自家蛍光を利用して、藻類細胞の状態の変化を評価する方法を開発した。しかし、藻類の自家蛍光だけでは、把握できる情報が限られる。そのため、今年度は、同じく藻類細胞の状態変化を評価する方法であるが、特定の生体分子と反応する蛍光色素を利用した方法を検討した。植物や微細藻類の場合は、光合成色素などの自家蛍光物質が観察目的の蛍光色素の蛍光観察を邪魔したり、観察フィルターが重複するため、実質的に観察できない波長が生じる等の場合がある。また、藻類細胞には細胞膜の上に細胞壁があるため、細胞へ透過できる分子の分子サイズや分子極性は動物細胞より複雑になる。実際に、培養細胞等の動物細胞では透過する蛍光色素でも、藻類細胞では観察に使用できない色素が複数知られている。したがって、藻類の自家蛍光に無干渉(または低干渉)で、かつ、藻類の細胞膜や細胞壁を容易に透過できる蛍光試薬が必要である。今回、細胞透過性が高く、藻類細胞のクロロフィル蛍光の観察に邪魔にならない蛍光色素を選択し、その適用濃度や処理法を検討した。今年度の検討の結果、微細藻類を当該蛍光試薬で標識後、蛍光顕微鏡観察、自動セルカウンター法やフローサイトメトリー法などで藻類細胞を観察・評価可能な蛍光試薬を選定できた。現在、研究成果の一部を論文発表用にデータ整理中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和5年度に新型コロナウイルス感染症関連の規制の多くが撤廃されたものの、所属機関内では当該規制とコロナ禍前の対応が並行実施されるようになり、業務過多となった。その結果、予定通りの研究の進行が困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究を通して、微細藻類の生理状態により、金属イオン吸着以外の挙動が起きることが明らかになり、また、目的である吸着だけに反応を安定化させる方法もおおむね検討がついた。さらに、微細藻類の細胞状態の変化を評価・把握できる手法を複数確立した。 一方、現在までの微細藻類の細胞状態変化の評価は、評価法を確立するために、微細藻類の状態変化が起き得ると想定されるモデルケースで実験を行っており、金蔵イオン吸着処理条件とは異なる操作・実験環境での評価である。今後、金属イオンの吸着処理と微細藻類の状態変化の関連性を明らかにする必要がある。また、微細藻類に一度吸着した金属イオンを脱離させる方法を検討する。
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Report
(5 results)
Research Products
(22 results)