Project/Area Number |
19K06417
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 42020:Veterinary medical science-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
仁田 義弘 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任助教 (50829140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関崎 勉 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (70355163)
遠矢 真理 順天堂大学, 医学部, 助教 (20804694)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | レンサ球菌 / 選択培地 / 臨床細菌学 / 栄養要求性 |
Outline of Research at the Start |
病変部や生体試料からレンサ球菌を分離する選択分離培地には、市販の合剤を添加した血液寒天培地が利用されるが、この培地には他の多くの菌も発育する。一方、人獣共通感染症の原因菌である豚レンサ球菌は、ブタだ液中に最も優位に存在することが明らかにされた。しかし、選択培地で分離を試みた場合、分離率は良くて5%、悪い時には200コロニー拾っても検出できない。これは、現状の選択培地の選択性が弱いだけでなく、レンサ球菌の発育をも阻害していることを示す。本研究では、近年実用化されたオムニログシステムを利用し、レンサ球菌選択の最適条件を見つけ、信頼できる新たなレンサ球菌用選択培地を開発し、この分野の発展に資する。
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Outline of Annual Research Achievements |
Streptococcus属菌特異的な16S rRNA遺伝子を標的としたPCRを開発した。25サイクル増幅によりStreptococus属菌に特異的に増幅するPCRを開発できた。しかし, 30サイクルだとEnterococcus faeciumで僅かな増幅が見られたが,実際の増幅バンドは電気泳動上で僅かに検出される程度で,真のStreptococcus属の増幅とは明らかに区別可能なため,実用上は問題ないと判断した。次いで,オムニログシステムを使用して240種の抗菌薬や化学物質などに対する感受性を評価した結果,Streptococcus属の発育は阻害せずLactococcus属の発育を阻害する5種の候補が見つかったが,いずれもEnterococcus属の発育は阻害せず, Streptococcus属菌選択培地に利用できる薬剤は見つからなかった。さらに,市販豚肉からStreptococcus属を分離培養する際に最も多く使用されるTH培地,それに市販のStreptococcus属菌選択用サプリメントを添加したTH+supplを用いて,市販豚肉から調整した試料を接種し,発育したコロニーから全DNAを抽出して, 16S rRNA遺伝子増幅産物に対するメタゲノム解析を実施した。元の豚肉試料では,Pseudomonas属,Acinetobacter属が全体の約70%を占め,Streptococcus属は約5%だった。TH培地ではLactococcus属が約40%,Macrococcus属が約25%,Enterococcus属が2%を占め,Streptococcus属は1%程度に減少した。さらにTH+suppl培地では,Lactococcus属が約82%,Enterococcus属が約8%なのに,Streptococcus属は1%未満に減少し,選択培地が目的を果たしていないことが判明した。
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