Project/Area Number |
19K06433
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 42020:Veterinary medical science-related
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
鈴木 道雄 国立感染症研究所, 獣医科学部, 主任研究官 (00392324)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | Capnocytophaga / C. canimorsus / 莢膜多糖体 / 莢膜型 / イヌ / ネコ / 口腔内細菌 |
Outline of Research at the Start |
イヌ・ネコの常在菌であるカプノサイトファーガ・カニモルサスは、イヌ・ネコにヒトが咬まれたり引っ掻かれたりすることによって感染し、時に重篤な敗血症を引き起こすが、その感染・発症メカニズムは明らかとなっていない。本研究では、カプノサイトファーガ菌の莢膜型を調べることによって、莢膜型と病原性の関連を明らかにし、カプノサイトファーガ感染症の診断・治療法の開発に役立てることを目的としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
新たに収集したCapnocytophaga canimorsus国内臨床分離株計4株(いずれもイヌからの感染例由来)について、莢膜遺伝子タイピングを各莢膜型(A~E型)遺伝子特異的検出PCR法によって行った。イヌからの感染例由来の4株はA型1株、B型2株、C型1株であった。累計では、C. canimorsus国内臨床分離株の約94%(83株中78株)を莢膜型A~Cが占めており、患者から分離される菌株がA~C型に極端に偏っていることから、これらの莢膜型の菌株は高病原性と考えられた。また、このうちネコからの感染例由来株は17株全てC型であり、イヌとネコでは同じ菌種でも保有する莢膜型の割合には大きな違いがあり、イヌの方が多様性に富んでいることが示唆された。 C. canimorsus以外のCapnocytophaga属菌がネコ咬傷・掻傷によって感染した症例からの分離株、Capnocytophaga felis、Capnocytophaga canisおよびCapnocytophaga stomatisの各菌株について解析したが、これらの菌株の莢膜型は全てA~E型のいずれにも該当しないNon-typableであり、C. canimorsusの臨床分離株の大半を占めるA~C型は他の菌種の臨床分離株には共有されていなかった。 新たに8株について次世代シーケンサーを用いた全ゲノム解析を実施し、さらにアノテーションを行ってドラフトゲノムデータを得た。Pan/Coreゲノム解析により、強毒株に共通して保有される遺伝子の探索を行ったところ、主に莢膜多糖体合成関連遺伝子群の中に強毒株に特徴的な遺伝子が存在した。個々の遺伝子について今後詳細な解析を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
国内で分離されたCapnocytophaga属菌の莢膜型別については概ね所期の計画通り進展しているが、イヌ・ネコにおける高病原性株保有状況の疫学調査やアッセイ系を用いた病原性解析にやや遅れが生じ、これらの研究成果の公表についてもやや遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
イヌ・ネコにおける高病原性株保有状況の疫学調査やアッセイ系を用いた病原性解析を実施する。得られた成果は適時学会及び論文発表により公表していく。
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