Project/Area Number |
19K06482
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 43010:Molecular biology-related
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
嶋田 美穂 横浜市立大学, 医学研究科, 客員講師 (50383287)
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Project Period (FY) |
2019-03-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | クロマチン構造 / 遺伝子発現 / メディエーター / インスレーター / 組換え体たんぱく質 / カラムクロマトグラフィー / クロマチン構造変換 / CTCF結合 / インシュレーター / TAD形成 / 遺伝子発現制御 / クロマチン / 核内局在 |
Outline of Research at the Start |
クロマチンの構造や修飾パターンは遺伝子発現に多大な影響を与える。本研究では、遺伝子発現依存的なクロマチン構造変換の領域特異性を決める機構の解析を目指す。申請者らは以前の研究で細胞分化の系を用い、転写活性化因子と共に働くヒストンシャペロン因子の一つがヘテロクロマチンからユークロマチンへの構造変換に必須であり、転写活性化に必要なことを明らかにした。本研究では血球分化の系と人工的に構築したヘテロクロマチンを用いた試験管内実験系を更に発展させて、クロマチン構造変換の広がりを止めるインシュレーターの機能、更に発展させて遺伝子制御が限定領域で起こる機構を解析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、今までのin vitro系で得てきたクロマチン構造変化が実際に細胞内でどのように起こるのか、in vivo系を用いて検証した。実験系としてウィルスHPVが細胞内に入り込んでいる細胞を用いた。HPVはランダムにヒトゲノムに組み込まれ、組む込み領域の周辺のクロマチン構造を変化させると考えられている(Hatano T et al., 2017)。このエピジェネティックな変化により異常な遺伝子発現を引き起こす。まずは、HPV16に感染した細胞よりゲノムDNAを抽出し、ウィルスDNAの組み込み領域をNGSを使用して同定した。この組み込み部位の解析方法は、Hatanoらのグループの方法を参考に行った。HPV配列を含むフラグメントの同定は、ヒトとHPVそれぞれの配列にマッピングした。数種類の細胞で同様の解析を行ったが、予想通りにHPVが入り込んでいる領域はランダムであり、特定のホットスポットは見つからなかった。ただ、ほとんどの挿入部位は、遺伝子コーディング領域ではなく、遺伝子の上流の制御領域であった。このことからも、HPVが挿入されることで、その下流遺伝子や周辺遺伝子の発現に影響を与えている可能性は高いと考えている。現在、同定した組み込み領域周辺の遺伝子やその発現、エピジェネティックな変化を解析中である。ここで観察されたエピジェネティックな変化が及んでいる範囲がクロマチンユニットと呼ばれるクロマチン構造により区切られている領域内に収まっているのか確認することが重要だと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多少の遅れはあるものの、in vitro系での実験は終了し、in vivoを中心とした検証に入ることができている
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Strategy for Future Research Activity |
in vivoでの解析を引き続き行う予定である。また、最終年度ということで、論文としてまとめていきたい。
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