性の生理メカニズムと環境応答進化を統合する数理的研究
Project/Area Number |
19K06838
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 45040:Ecology and environment-related
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Research Institution | Tokyo Woman's Christian University (2020-2023) Nara Women's University (2019) |
Principal Investigator |
山口 幸 東京女子大学, 現代教養学部, 講師 (20709191)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 性表現多様性 / 至近要因 / 生理的機構 / 有性生殖 / 無性生殖 / 発生多型 / 婚姻贈呈 / 共生 / bet hedging / 性決定 / 性表現 / 適応進化 / 季節性 / 性ホルモン / アロマターゼ遺伝子 |
Outline of Research at the Start |
多様な動物の性分化/性決定に関する内分泌学・生理学・分子生物学的機構が急速に明らかになってきた。他方で究極要因については、環境が適応度に与える影響の性差に注目した研究がなされてきた。しかし両者はこれまで別々に研究されてきた。本研究では、これら2領域を融合し、生理学的・分子生物学的メカニズムの上に適応進化の働きを解明する新しいアプローチを進める。3つの課題:[1]遺伝性決定と環境性決定、[2]無性生殖から有性生殖への切り替え、[3]多様な性表現の進化モデリング、について集中的に取り組む。繁殖生物学にとどまらず、社会行動や環境応答などへの理解にもせまれる新しい進化生物学のパラダイム確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
動物の性分化や性決定に関する内分泌学・生理学・分子生物学的機構は急速に明らかになっている。他方で、環境が適応度に与える影響の性差に注目して究極要因が研究されてきた。本研究では、両方を組み合わせた理論を展開し解析した。主な研究実績は以下の通りである。 (1)寄生性フジツボ フクロムシ幼生の性比変動モデルを作成した。雄の出現に関するESSでは、雄の出現がなだらかでも雄の出現は単一または複数のピークをもつことが明らかになった(Yamaguchi & Iwasa, 2020)。 (2)海洋無脊椎動物の多くでは、卵の発生多型が見られる。3種類の生活史のうち、いずれが進化するか、複数の生活史が共存するかを考えるために、進化ゲームを解析した。その結果、[1]プランクトン時期での成長率や生存率が高い生産的な環境では摂食プランクトン産生型が進化する。[2]複数の生活史の生産性が似ており、いずれかに密度依存性が強い場合は、1種内に複数の生活史の共存が進化することがわかった (Iwasa, Yusa & Yamaguchi 2022)。 (3)共同研究者の巌佐庸氏(九州大学)がProceedings of The Royal Society BからThe annual Darwin reviewへの招待を受けて、山口と巌佐がこれまで発表してきた共著論文の内容およびそれに関連する研究を紹介した。「海洋動物の多様な性表現の理論的研究」というタイトルで、多様な性システムを理解するためのゲーム理論を使用した研究をまとめ、このような手法は一般的なパターンを理解するのに必要であるが、特定のケースに向けたモデルの改良には至近要因を考慮する必要があり、そのためには生理学的、エピジェネティクス、分子分析から得られる情報が重要であると主張した (Iwasa & Yamaguchi, 2023)。
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Report
(5 results)
Research Products
(21 results)