Bioarchaeological reconstruction of life history patterns of the medieval and early modern Japanese using multiple methods
Project/Area Number |
19K06868
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 45050:Physical anthropology-related
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Research Institution | Aomori Public College (2021-2022) St. Marianna University School of Medicine (2019-2020) |
Principal Investigator |
長岡 朋人 青森公立大学, 経営経済学部, 准教授 (20360216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤藤 りかい 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 日本学術振興会特別研究員(CPD) (50814612)
岡本 珠織 (藤澤珠織) 青森中央学院大学, 看護学部, 准教授 (70595694)
澤藤 匠 (蔦谷匠) 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 助教 (80758813)
矢野 航 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 進学課程, 助教 (80600113)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
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Keywords | 生物考古学 / 古病理学 / 日本人 |
Outline of Research at the Start |
本研究は,中近世日本人をターゲットとし,都市環境や社会動態に重点を置きながら,数理解析,幾何学的形態測定学,電子顕微鏡観察,同位体食性分析,DNA・プロテオミクス解析などの多面的な角度から分析を行い,人々の生活史や社会動態,その背景にある人類集団を包含する生態環境の関係をダイナミックな視点から追求する。
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Outline of Annual Research Achievements |
八戸市・国史跡根城跡から出土した人骨の形態学的研究を行った。研究の目的は,根城跡から出土した人骨の形態学的調査を行い,人骨の個体数の算出,性別・年齢の推定,骨・歯科疾患の鑑定,形態計測学的な調査を通して,北辺の中近世の人々の姿かたちや病気の復元を行うことである。本研究の結果,(1)出土人骨の総数は28体で,未成人骨13体,成人骨15体(男性6体,女性6体,性別不明3体)であった。(2)永久歯の齲歯率は3。8%(9/238)であり,他地域の中近世日本人の齲歯率に比べて低頻度であった。(3)エナメル質減形成は上顎中切歯で83。0%(10/12),下顎犬歯で89。0%(8/9)であり,他地域の中近世日本人よりも高頻度であった。(4)根城の人々の歯冠サイズは弥生時代以降の日本人の中でもっとも小さく,その形態は縄文人に類似していた。本研究は,中近世における東北北部の人々の姿かたちや生活環境にアプローチした重要な症例研究である。 次に,総説論文を執筆した。古病理学は,遺跡から発掘された生物考古学的資料の病気や病的変化の復元を目的とする研究分野であり,過去に生きた人体そのものを対象にして,現代の医学的水準から骨病変の診断や考察を行う。古人骨はホモ・サピエンスの進化の全容を視野におさめ,人類と感染症の共存の歴史を明らかにする唯一の直接的資料である。研究手法として,骨病変の特異的な形態的特徴やその好発部位を調べることで,肉眼的に感染症を鑑定する。また,病原菌のDNAの抽出を試みることで,いっそう精度が高い結果を得ることが期待できる。分子生物学的な手法を取り入れた分子古病理学の進展は,肉眼的に検出ができない感染症を診断するだけではなく,感染症の起源や進化に新しい知見を与えてくれる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
論文2報,学会発表3報の業績を発表した。研究成果は順調に出ている。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の研究成果を基に論文執筆を行い,最終年度の研究成果をまとめたい。
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Report
(4 results)
Research Products
(19 results)