把握運動における道具使用の有無と課題難易度の観点からみた利き手形成機序の解明
Project/Area Number |
19K06874
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 45060:Applied anthropology-related
|
Research Institution | Prefectural University of Kumamoto |
Principal Investigator |
青木 朋子 熊本県立大学, 共通教育センター, 教授 (50433412)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
|
Keywords | 利き手 / 把握運動 / 道具 / 指 / 難易度 / 手 / 把握 / 動作分析 / 道具使用 / 運動機能 / 手指 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、なぜ、利き手が存在するのか?なぜ、ヒトには右利きが多いのか?といった疑問の解明を目指しています。①道具使用の有無(箸 vs 指)、②使い慣れた道具とそうでない道具(箸 vs 医療用止血鉗子)、③正確性を要する課題とそうでない課題(ターゲット小 vs ターゲット大)の異なる条件で、④右利き者と左利き者を対象に把握運動課題を実施します。そして、手指の3次元動作解析と把握物体に対して発揮される3軸方向の作用力の分析、さらには筋電図解析を行い、異なる条件下で手の左右差がどのように変化するのかを調べます。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、利き手と非利き手の運動特性の特徴を「①道具の有無」、「②道具使用の慣れ」、「③課題の難易度」の3つの観点から明らかにし、利き手の形成機序についての解明を目指した。健常な右利き・左利き健常者を対象に、箸(使い慣れた道具)、止血用ハサミ(使い慣れていない道具)あるいは指(道具なし)によって、3軸フォースセンサーを配備した物体を把握し、テーブル側面のスタートポジションから、被験者の正面のターゲットポジション(大きいターゲットと小さいターゲットで課題の難易度を変えた)まで移動させる課題を行い、物体に加わる3軸方向の力を測定した。3次元モーションシステム計測を用いて、ターゲット、物体、親指の各関節、人差し指の指先、手の甲の位置情報を調べた。また、尺側手根屈筋および短橈側手根伸筋の筋活動も測定した。その結果、右利き者・左利き者の両方において、利き手では止血用ハサミの条件で指と箸に比べて、物体を移動するのに要する時間が長くなることが明らかとなった。一方、非利き手では、箸の条件で指と止血用ハサミに比べて時間がかかることがわかった。短橈側手根伸筋の筋活動(RMS:平方二乗根)は、右利き者・左利き者の両方において、非利き手で箸を用いたときに利き手の場合よりも値が大きくなることが明らかとなった。さらに、ターゲットが小さく正確性を要する場合には、ターゲットが大きい場合に比べて大きな筋活動が見られた。尺側手根屈筋の筋活動は、右利き者では、利き手で箸を用いたときに非利き手の場合よりも大きな活動が認められた。一方、左利き者では、利き手で箸を用いたときに、止血用ハサミの場合よりも大きな筋活動が見られた。今回得られた結果を適切に解釈するためには、発揮力、筋電図、3次元動作解析のデータを同期させ、今後、より詳細な分析を行う必要がある。
|
Report
(5 results)
Research Products
(6 results)