環境応答型含窒素芳香族アミドを基盤とした新機能性分子の創製
Project/Area Number |
19K06978
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47010:Pharmaceutical chemistry and drug development sciences-related
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Research Institution | Showa Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
岡本 巌 昭和薬科大学, 薬学部, 教授 (80307074)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 芳香族アミド / 立体構造変換 / フォールディング / 大環状化合物 / ピリジン / フォルダマー / N-メチルアミド / 分子スイッチ |
Outline of Research at the Start |
いわゆる低分子医薬品を開発する過程では、抗体医薬などと異なり、有機化学的な分子構造を頼りに設計を行うのが通常である。その際にはどのような官能基をどのような位置に立体的に配置するか、ということが問われることになる。ところが分子全体の立体的な形を完全に予測し、また自在に操るということは、未だに達成されていない。 創薬研究に於いて、この立体構造と呼ばれる分子の形とその変化・変換をコントロールすることができれば、それが重要な指針となると考え、一連の新規化合物を創り出し、立体的な形の予測とその制御を目指している。
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Outline of Annual Research Achievements |
1.N-置換型芳香族アミド化合物の合成:これまでに得られているGhosez試薬を用いたN-置換型ピリジルアミド化合物の合成法の知見に基づき、引き続き合成方法の改善を検討した。効率的な合成を行うことが新規化合物群の立体構造特性を検討する上で重要である。 これまで検討を重ねてきた合成法には、実は再現性に欠ける部分があった。一般に広く認識されている反応機構が正しいとすると無いはずの問題であり、詳細に検討する必要があった。一旦芳香環を副反応が起きにくいものに置き換えて、詳細な条件検討を行ったところ、反応基質と本試薬の添加順序を変化させることによって、反応活性種のヒントとなる知見を得ることができた。これによって、より適切な反応条件の最適化を進めている。 2.芳香族アミドにおけるN-アリール構造部分の結晶構造特性:本研究において基本構造単位となるN-アリール構造部分の詳細な検討を行う目的で、昨年度に引き続いて種々の芳香族アミドのX線結晶構造解析を行い、アミド結合と芳香環との部分構造の比較検討を行った。これまで詳細な解析を行ってきたN-アリール構造部分においては、環サイズの異なる複素環を導入することで特徴的な変化を生じさせることができ、これによる構造特性の解明を行ってきている。アミドカルボニルについても同様の変化を持たせたことにより、その特徴的な立体構造を更に解析することが出来、現在その系統的な立体構造特性を解明しつつある。また、N-アリール構造部分に複素環を導入したものでは、分子内の相互作用を定量的に解析した。これによって立体構造を制御するエネルギーの一種を定量的に見積もることができるようになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度は初頭より発生したCOVID-19によるいわゆるコロナ禍によって実験室が事実上閉鎖となり、研究の進行は困難を極めたが、2020年度の後半から2021年度は実験を再開することで徐々に元の研究体制に戻すことができ、研究の進行も元に戻りつつある。これらのことより当初は2022年度に研究成果の発表を積極的に行う予定であったが、学会等が未だ完全には戻っていなかった為、成果発表及び更なる研究の進行を鑑みて、研究期間を再延長することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19の感染拡大状況は以前のような切迫感は無くなってきている。これによって研究の遂行自体は以前のように行うことが可能となっている。研究発表については、学会等の開催も徐々に元に戻っており、特に海外への渡航も可能となってきた。本学は医療系大学としての責任を果たす上で、無理無謀な体制で遂行することはできないが、社会的な感染拡大防止の要請に従いつつ、研究体制を維持して遂行していく。
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Report
(4 results)
Research Products
(8 results)