Project/Area Number |
19K07288
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48020:Physiology-related
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
田丸 輝也 東邦大学, 医学部, 講師 (80291706)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | circadian rhythm / stress response / biological clock / live imaging / phosphorylation / nuclear translocation / transcription facttor / synchronization / ranscription facttor / transcription factor / bioluminescence / Bioluminescence / protein modification / 生物時計 / 環境ストレス / 転写因子 / 蛋白質修飾 / 同期 |
Outline of Research at the Start |
環境・ストレスは様々な健康問題・疾患(生活習慣病・癌等)を引き起こし、時計蛋白質BMAL1等による細胞時計を介するストレス適応能の低下はその一因だと考えられている。 本研究は、環境ストレス適応の基盤となる細胞時計の同期を統御する蛋白質コード(修飾、相互作用、細胞内局在等)を解明することを目的とする。研究代表者はその鍵として細胞時計同期の初期過程で不可欠な役割を担うBMAL1のS領域(BMAL1-S)とBMAL1核局在の同期(ISR)を発見し、同期に関与しうるBMAL1蛋白質制御も解明している。本研究で示される新たな時計同期機序の知見を礎に、ストレス適応能の向上を図る医療への展開が期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
環境によるストレス(環境ストレス)は様々な健康問題・疾患(生活習慣病・癌等)を引き起こし、時計蛋白質BMAL1等による細胞時計を介するストレス適応能の低下はその一因だと考えられている。研究代表者はその根拠として、様々な環境ストレス(熱、活性酸素、UV)に対し、複数の適応防護システムと連携した細胞時計の同期応答が適応反応を駆動し、その同期障害はストレス適応能を低下させることを示している。 本研究は、環境ストレス適応の基盤となる細胞時計の同期を統御する蛋白質コード(修飾、相互作用、細胞内局在等)を解明することを目的とする。代表者はその鍵として細胞時計同期の初期過程で不可欠な役割を担うBMAL1のS領域とBMAL1核細胞質内局在パターンの同期性転移(ISR)を発見し、同期に関与しうるBMAL1蛋白質制御も解明している。 本年度は、末梢時計モデルとして、繊維芽細胞の細胞時計同期において、BMAL1-ISR (核蓄積)に不可欠なCK2によるBMAL1-Ser90リン酸化の迅速な活性化を発見し、CK2阻害剤によって時計同期による位相シフトの阻害を確認した。中枢時計における解析として、SCN特異的並びにSCNのBMAL1をほとんど欠損したマウスを作製し、行動、スライスにおける時計レポータリズムの破壊を確認した。さらにAAVベクターによるBMAL1野生型・S領域欠損型レスキュー系を用いて、S領域が欠損すると個々のSCNニューロンの時計は振動するが、位相がバラバラにずれて脱同期すること、つまりBMAL1-S領域が中枢細胞時計の同期発振に不可欠であることを示した。本研究の新たな時計同期機序の知見を礎に環境の日内変動やストレスへの適応能の向上し、その利用を図る医療への展開が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画していたテーマのうち、中枢時計すなわち、脳、視床下部の中枢時計SCNにおける上記の解析は、SCN特異的BMAL1ノックアウトマウスの交配による作製に成功しさらなる解析に移行した一方、SCNの全体に発現するGABAニューロン特異的なBMAL1ノックアウトマウスの交配も、完成した。作製したマウスのSCNにAAVベクターによりBMAL1野生型・変異体を発現し、時計機能をレスキューする系が中枢時計SCNのスライス培養系(ex vivo)で、確立し、BMAL1-S領域が中枢細胞時計の同期発振に不可欠であることを示した。一方、個体(in vivo)でSCNへのレスキュー系は実験系の立ち上げにほぼ成功し、活動リズム解析により、BMAL1-S領域が明暗周期に同調に不可欠であることを示した。これらの実験は例数を増やすなどさらに検討が必要なことから、本計画を1年延長した。また、BMAL1-Sに結合する蛋白質のMS解析は、培養細胞の内在性レベルの発現量では、十分な収量を得られていないため、他の実験を優先した。たとえば、培養細胞において、時計同調早期にCK2によるBMAL1-Ser90リン酸化の急性サージを見出し、CK2阻害剤を用いた解析によって、細胞時計同期による位相シフトにS90リン酸化が関与していることを示した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、1)SCNのほぼ全てを占めるGABAニューロン特異的なBMAL1ノックアウトマウスへのBMAL1発現によるレスキュー系における実験を進めて、SCN特異的BMAL1KOマウスとともに、SCNスライス、個体へのAAVベクターの注入によって、中枢時計における細胞時計同期発振におけるBMAL1-S 領域と関連する修飾の役割を解明する。 2)ISRを生細胞リアルタイムで測定するため、mVenus-BMAL1の発現によるBMAL1の挙動の生細胞リアルタイム蛍光イメージング解析を進めていく。3)BMAL1-Sに結合する蛋白質のMS解析は、タグを改良して、精製純度を上げることを検討している。4)時計同調早期にCK2によるBMAL1-Ser90リン酸化の急性サージを見出したが、BMAL1-S欠損株と野生株においてBMAL1--Ser90リン酸化を比較することにおいて、BMAL1-SシグナルとBMAL1-Ser90リン酸化シグナルの相互関係を解明する。
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