Project/Area Number |
19K07339
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48030:Pharmacology-related
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Research Institution | Junshin Gakuen University |
Principal Investigator |
山本 裕之 純真学園大学, 医療工学科, 教授 (10466295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳沼 裕二 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (90250571)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 食道癌 / 分子標的治療薬 / トランスフェリン受容体 / 遺伝子発現量 / 免疫組織化学染色法 / 食道扁平上皮癌 |
Outline of Research at the Start |
ヒトの上部消化管に起こる食道癌は悪性度の高い癌であるものの、初期症状が殆どないため、発見時にはすでに進行しており周囲組織へ浸潤・転移していることも少なくない。 本研究は食道癌の発症及び進行において重要と考えられるトランスフェリン受容体の詳細な機能解明を行うことで食道癌の病因を分子細胞レベルで理解し、分子標的治療薬の探索・創薬に繋げることを最終的なゴールと位置づける研究である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、食道癌におけるトランスフェリン受容体の機能解明および分子標的治療薬の探索であり、本研究計画で明らかにする点は大きく以下の2つである。①TFRC遺伝子によってコードされるトランスフェリン受容体(TFR)の分子・細胞レベルの機能解析、②TFRを標的とする治療薬の探索である。①はさらに3つの解析、A)TFRの細胞・組織発現解析、B)培養細胞におけるTFR発現量変化に伴う細胞増殖への影響を解析、C)TFRによって制御される下流分子の同定およびシグナル伝達解析から成り立っている。①A)の解析はすでに終了している。当該年度は昨年度から継続して解析B)およびC)の実施に向けた取り組みを行った。具体的には、6種類の食道扁平上皮癌培養細胞株において、最もTFR発現量の高かった2種類の食道扁平上皮癌細胞(KYSE510、KYSE1250)にTFRに対するsiRNAを発現する2種類のsh-RNAもしくはコントロール用sh-RNAを導入したのち、ピューロマイシンにてセレクションを行い、安定にTFRを発現抑制する細胞の樹立に成功した。その後、コントロール用もしくは2種類のTFRC発現抑制細胞を用いて、足場非依存的細胞増殖を検証するためにSoft Agarアッセイを行った結果、TFR発現抑制細胞では、コントロール細胞に対し優位に細胞増殖を抑制することが明らかとなっている。②に関しては、共同研究機関による zinc natural compound (NCP) and FDAapproved drug データベースを用いたコンピュータースクリーニングから、トランスフェリン結合領域と強く結合する候補化合物あるいは候補薬物を見出すことに成功していることから、これらを用いたTFR機能抑制実験の準備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当該年度は前年度よりも研究計画に沿った進捗があったももの、以前のコロナ禍での大幅な遅れのため、全体的な研究計画には依然として遅れが生じている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までに研究実施計画の進行に大幅な遅れはあるものの、研究実施計画の内容自体には計画の変更はない。次年度はこれまでの研究計画の遅れを取り戻すため可能な限り予定された研究計画の実施に努める。具体的には、TFRが制御する細胞内シグナル伝達経路の解明に関連した解析を行う。また、TFRをターゲットとする効果的な分子標的治療薬の探索に関しても、現在までに得られた候補化合物・薬物を用いて、TFRの機能抑制への影響解析および癌細胞増殖抑制効果の検証を行う予定である。
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