アストロサイトを起点とした多発性硬化症の分子レベルでの病態解明
Project/Area Number |
19K07366
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48040:Medical biochemistry-related
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Research Institution | Oita University (2022) Nagoya University (2019, 2021) |
Principal Investigator |
伊藤 教道 大分大学, 医学部, 客員研究員 (30726310)
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Project Period (FY) |
2021-01-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | ifitm3 / 脱髄 / アストロサイト |
Outline of Research at the Start |
多発性硬化症(MS)は脱髄を伴う自己免疫疾患であり、活性化されたアストロサイトがミエリンの消失(脱ミエリン化)や再ミエリン化の障害を惹起することが知られている。研究代表者らはinterferon-induced transmembrane protein 3 (IFITM3)が活性化アストロサイトに発現誘導され、液性因子の放出を介して神経細胞障害を惹起することを明らかにしてきた。本研究ではMSの病態を理解するためにIFITM3に注目し、脱ミエリン化および再ミエリン化に及ぼす影響とその制御機構についての解析を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではMultiple Sclerosis(MS)におけるifitm3の関与・役割を明らかにすることを目的とし、炎症モデルであるクプリゾンモデルを利用して解析を行っている。これまで6週間のクプリゾン投与により、皮質領域および脳梁におけるMBPの発現量の低下およびGFAPの発現が上昇することを確認している。また、クプリゾン投与によるMBPの発現低下に先立って皮質領域および脳梁におけるifitm3の発現が上昇することを見出した。前年度では、これらの結果を基にifitm3の発現量の変化が末梢血中に確認できるか検討した。野生型マウスに普通餌またはクプリゾンを含む餌を6週間投与した後、末梢血から血清を調製し、ifitm3を検出した。その結果、クプリゾン投与群では対照群に比較してifitm3の発現が上昇している傾向が認められた。今後はより高感度の測定法についても検討し、サンプル数を増やしていく。また、抹消血中のifitm3の継時的(特に炎症初期の)発現量変化についても調べる予定である。 次にifitm3 KOマウスを用いてクプリゾン投与実験を行い、脱髄への影響を検討した。野生型、ifitm3 KOマウス共に6週間のクプリゾン投与により皮質領域および脳梁のGFAPの発現上昇が認められた。一方、当該領域のMBPの発現量の低下は野生型に比べifitm3 KOマウスにおいて、低い傾向が認められた。今後はサンプル数の上乗せと継時的な変化を調べ、ifitm3が炎症反応に伴う脱髄に影響を与えるか検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
クプリゾンモデルにおいて、ifitm3 KOマウスにおける脱髄の変化を確認することができた。また、予備的実験ではあるが、抹消血中のifitm3の発現を確認することができ、この点については当初予定していた以上の成果が得られた。 一方、培養実験およびウイルス実験は環境調整に時間を費やし、予定より進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
抹消血中のifitm3の変化量を継時的に測定し、脱髄との相関を調べる。また、培養実験を進めifitm3の発現変化による脱髄への影響を検討する。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)
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[Presentation] Behavioral analysis of a mouse model carrying a mutation on Twinfilin1 gene2021
Author(s)
Geyao Dong, Yue Liu, Ryuichi Ikeyama, Masahito Sawahata, Norimichi Itoh, Jingzhu Liao, Daisuke Mori, Hiroyuki Mizoguchi, Toshitaka Nabeshima, Norio Ozaki, Kiyofumi Yamada
Organizer
第139回日本薬理学会近畿部会
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