周産期の母親から子への愛着形成に影響を与える精神医学的・産科学的因子の同定
Project/Area Number |
19K08040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52030:Psychiatry-related
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
福井 直樹 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90535163)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 周産期メンタルヘルス / 被養育体験 / PBI / 因子構造 / うつ / 不安 / ボンディング / 母乳栄養 / 分娩歴 / 抑うつ / MIBS / HADS / 周産期 / 愛着形成 |
Outline of Research at the Start |
世界的にも妊産婦の自殺や母親による子どもへの虐待は非常に重要な問題となっています。妊娠中や産後の女性における精神疾患の発症や不安・抑うつ、愛着障害などが、自殺や虐待につながる可能性あるため、これらを予防するためには妊娠中や産後の女性に適切に介入できる仕組みを作る必要があります。 本研究では、妊娠中や産後の女性の不安・抑うつや児への愛着、およびそれらに影響を与える得る精神医学的・産科学的因子に関するデータを大規模に収集し、それぞれの因果関係を同定することを目指します。
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Outline of Annual Research Achievements |
【目的】思春期以前の被養育体験の評価スケールであるParental Bonding Instrument (PBI)の妊産婦における因子構造を明らかにすることを目的とした。【方法】PBIに回答した5053名の妊産婦を対象とした。ランダムに2群に分けて、探索的因子分析と確認的因子分析を行った。同定されて因子構造を用いて、初産婦と経産婦のグループ間、および、父親用と母親用のスケール間、それぞれの間で測定不変性の解析を行った。同定した各因子の得点について、初産婦と経産婦のグループ間、および、父親用と母親用のスケール間、それぞれの間でT検定により比較した。【結果】探索的因子分析により、父親用と母親用ともに、第一因子(Care)、第二因子(Interference)、第三因子(Autonomy)が同定された。確認的因子分析では、父親用、母親用ともに比較的良好な適合度を示した。測定不変性の解析では、初産婦と経産婦のグループ間では完全な測定不変性(residual invariance)を、父親用と母親用のスケール間では弱い測定不変性(metric invariance)をそれぞれ認めた。第一因子の得点は、父親に比し母親で有意に高かった(ケアが高い良好な養育)。第二因子の得点は、母親に比し父親で有意に低かった(過干渉が低く良好な養育)。【結論】周産期女性を対象として同定されたこの3因子構造は、測定不変性も確認できたため、思春期以前の両親から受けた養育体験が、周産期のメンタルヘルスにどのように影響するかを検討する今後の研究に用いることが出来ると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
引き続き、複数の論文発表が出来ているため。
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Strategy for Future Research Activity |
さらに論文発表を続けていきたい。
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Report
(4 results)
Research Products
(18 results)
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[Presentation] 産後の不安・抑うつ, 出産歴がボンディングに与える影響について2021
Author(s)
松澤幸治, 茂木崇治, 渡部雄一郎, 福井直樹, 小川真貴, 橋尻洸陽, 坪谷隆介, 須貝拓朗, 江川純, 荒木理恵, 生野寿史, 山口雅幸, 西島浩二, 榎本隆之, 染矢俊幸
Organizer
第40回日本精神科診断学会
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[Presentation] 被養育体験が産婦の不安・抑うつに与える影響について2020
Author(s)
福井直樹, 茂木崇治, 小川真貴, 須貝拓朗, 江川純, 橋尻洸陽, 坪谷隆介, 三留節子, 荒木理恵, 生野寿史, 山口雅幸, 西島浩二, 高桑好一, 榎本隆之, 染矢俊幸
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第116回日本精神神経学会
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[Presentation] 被養育体験が産婦の子へのボンディングに与える影響について2020
Author(s)
茂木崇治, 福井直樹, 藤田真貴, 須貝拓朗, 江川純, 橋尻洸陽, 坪谷隆介, 三留節子, 荒木理恵, 生野寿史, 山口雅幸, 西島浩二, 高桑好一, 榎本隆之, 染矢俊幸
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第116回日本精神神経学会
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[Presentation] 妊産婦936人におけるHospital Anxiety and Depression Scaleの因子構造と測定不変性2020
Author(s)
茂木崇治, 小川真貴, 渡部雄一郎, 福井直樹, 橋尻洸陽, 坪谷隆介, 須貝拓朗, 江川純, 荒木理恵, 生野寿史, 山口雅幸, 西島浩二, 榎本隆之, 染矢俊幸
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令和2年度新潟精神医学会
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[Presentation] 周産期の不安・抑うつがボンディングに与える影響について2019
Author(s)
橋尻洸陽, 茂木崇治, 福井直樹, 坪谷隆介, 須貝拓朗, 江川純, 三留節子, 荒木理恵, 池睦美, 生野寿史, 山口雅幸, 高桑好一, 榎本隆之, 染矢俊幸
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[Presentation] 妊産婦の発達特性が子へのボンディングに与える影響について2019
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坪谷隆介, 茂木崇治, 福井直樹, 橋尻洸陽, 須貝拓朗, 江川純, 三留節子, 荒木理恵, 池睦美, 生野寿史, 山口雅幸, 高桑好一, 榎本隆之, 染矢俊幸
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[Presentation] 周産期のメンタルヘルスに影響を与える因子についての検討2019
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茂木崇治, 福井直樹, 橋尻洸陽, 坪谷隆介, 須貝拓朗, 江川純, 三留節子, 荒木理恵, 池睦美, 生野寿史, 山口雅幸, 高桑好一, 榎本隆之, 染矢俊幸
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[Presentation] 分娩歴と完全母乳栄養が妊産婦の不安・抑うつに与える影響について2019
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福井直樹, 茂木崇治, 橋尻洸陽, 坪谷隆介, 須貝拓朗, 江川純, 三留節子, 荒木理恵, 池睦美, 生野寿史, 山口雅幸, 高桑好一, 榎本隆之, 染矢俊幸
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[Presentation] MIBS-Jの因子構造について2019
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茂木崇治, 福井直樹, 橋尻洸陽, 坪谷隆介, 須貝拓朗, 江川純, 三留節子, 荒木理恵, 生野寿史, 山口雅幸, 高桑好一, 榎本隆之, 染矢俊幸
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