Project/Area Number |
19K08063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52030:Psychiatry-related
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 菜保子 福島県立医科大学, 看護学部, 教授 (40457750)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 貴 東北大学, 医学系研究科, 教授 (10261629)
海野 倫明 東北大学, 医学系研究科, 教授 (70282043)
元井 冬彦 山形大学, 医学部, 教授 (30343057)
佐藤 冨美子 東北大学, 医学系研究科, 名誉教授 (40297388)
吉田 詩織 (千葉 詩織) 東北大学, 医学系研究科, 助教 (60823391)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 膵癌 / CRH / 情動 / ストレス / QOL / 抑うつ |
Outline of Research at the Start |
膵癌手術後の患者を対象とした前向きコホート研究を実施する。調査では、術後病理組織を用いたCorticotropin-Releasing Hormone (CRH) 系ペプチドの癌細胞における発現の評価、および経時的なQuality of life (QOL)や情動等を含むストレス評価、ストレス関連バイオマーカーの評価、疾患の進行状態の把握を行う。統計解析ををもとに、膵癌におけるCRH系分子の癌への関与可能性にを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、膵癌術後患者を対象にストレス応答の中枢を担うとされるCorticotropin-Releasing Hormone (CRH)系分子の腫瘍内発現と癌の進行や情動、Quality of Life (QOL)との関連を検証し、腫瘍に対する中枢神経系の介在可能性を腫瘍生物学・精神腫瘍学的に解明することを目的としている。 先行研究において、CRHが癌増殖に関与する可能性が報告されている。一方QOLは近年、がんの生存期間に影響する因子としても注目されている。QOLの構成要素でもある抑うつ、ストレス反応に伴う情動でありCRHとも関連深い。CRH receptor 1の刺激は不安を惹起することが既に明らかにされており、疾患の進行とそれに伴う情動に対しCRHの関与が示唆される。以上の点から、癌患者の抑うつは、一般に考えられている、病気をストレッサーとして認知した結果生じる精神的反応である側面以外に、腫瘍による生体侵襲が直接脳にシグナル伝達された結果生じる生理的反応の側面がある可能性が考えられる。 そこで本研究では、膵癌患者に対する前向きコホート研究によって腫瘍組織におけるCRH系分子の発現、病状、ストレス関連生理学的指標、患者報告によるQOLや抑うつ等のストレス関連指標を評価し、膵癌患者において疾患の進行と抑うつやQOLの間に中枢神経系の介在が存在し得るか検討を行う。調査は膵癌外科治療のハイボリュームセンターで実施し、膵癌患者に対しガイドラインに沿った十分な診療体制が整った条件のもとでデータを集積する。 令和5年度は、適格基準を満たす被験者の登録の継続および、令和4年度までに登録した被験者の追跡調査を実施した。また、本研究の関連研究である膵がん患者のQOLに関する解析結果を国際学会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度は、140名まで対象者として登録し、うち約100名程度が4回目調査を完了している。その後の継続分の調査も順調に進めている。また登録が完了したことで、組織学的な分析の準備も開始可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究のための被験者登録が完了したため、令和6年度は病理組織標本の評価の準備を開始するとともに、被験者の追跡調査を引き続き実施し研究データを蓄積する。 本研究の基礎となる関連研究で得られた結果を速やかに国内外の学会および論文等で報告する。
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