Project/Area Number |
19K08422
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大西 秀樹 岡山大学, 大学病院, 講師 (30595468)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
能祖 一裕 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (10314668)
白羽 英則 岡山大学, 大学病院, 講師 (40379748)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | アガラクトシル化 / 肝細胞癌 / 糖鎖変化 / 転移 |
Outline of Research at the Start |
我々の今までの検討より、癌細胞から産生された物質が、B細胞で産生されるIgGや非癌肝細胞で産生される糖タンパクの糖鎖発現を変化させること、これらの変化が癌進展や転移にかかわっている可能性が高いことが判明している。本研究はこれをさらに発展させ、糖鎖変化を起こさせる物質を同定するとともに、臨床サンプルで測定し、癌病態への関与を明らかとすることを目的としている。これらの結果は、新たな診断法や治療標的の解明にもつながるため、社会的波及効果が極めて高い研究と言える。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、1)肝癌で産生されている、免疫グロブリン糖鎖のガラクトースの低下、及び非癌肝細胞で産生されている糖タンパクの3分岐糖鎖を上昇させる物質を同定し、2)これらが癌の進行・転移にどのようにかかわっているかを明らかとする。そして3)これらの糖鎖変化をもたらす物質をターゲットとした肝癌の診断・予後予測、そして治療の可能性を探索することである。 今までにリンパ球中のガラクトース転移酵素の、肝癌細胞株の培養上清添加による低下の普遍性については確認できている。またデータベースより抽出した肝癌で発現上昇するmiRにターゲットを絞り、検討を進めた。数個のmiRの導入を試み、酵素の発現量を検討したが、mRNA, proteinとも変化量が少なかったため、導入効率を高めるたelectroporationを用いて再検討を行った。結果について現在検証実験を行っている。同時に様々な癌種での、免疫グロブリン結合糖鎖のガラクトース比率と患者データとを比較し、臨床的有用性についても検討している。免疫グロブリンのガラクトースの変化は癌種を超えた現象であるため、このメカニズムが明らかとなれば、今後の研究の根幹が確固たるものとなり、同定された分子の臨床応用の可能性が高まると考えている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では初年度にアガラクトシル化と3分岐糖鎖を上昇させる物質の同定を進める予定であったが、アガラクトシル化のメカニズムの解明に時間を要しているため、3分岐糖鎖の研究は進んでいない。研究の遅れの原因の一つとして、miRの導入効率が悪かったこととコロナ禍による研究活動制限があるが、既にアガラクトシル化のメカニズムについては複数の培養細胞での検証実験が進んでおり、最終結果が数カ月中には出る予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
既に実験は最終段階であり、データが整い次第論文化する予定である。
|