Project/Area Number |
19K08508
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53020:Cardiology-related
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小和瀬 桂子 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50594264)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 血管平滑筋 / 肺高血圧症 / 肺高血圧 / ユビキチン様修飾 |
Outline of Research at the Start |
申請者らは、血管平滑筋細胞において、TGFbetaが平滑筋分化マーカーを誘導する機序に、ユビキチン様修飾(SUMO)化E3リガーゼのprotein inhibitor of activated STAT 1 (PIAS1)が関与することを見出した。また、肺高血圧との関連が示唆されているosteoprotegerinの発現にPIAS1やSUMO化が関与する可能性を示した。本研究は、PAHの発症と進展には、血管平滑筋細胞の形質変換や分化誘導の調節異常が本質的な役割を持つとの観点から、PIAS1/ SUMO化の病理生理学的意義を解明することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、肺動脈高血圧症(PAH)の発症と進展における血管平滑筋細胞分化誘導の調節異常の観点から、ユビキチン様修飾(SUMO)E3リガーゼ活性をもつprotein inhibitor of activated STAT1 (PIAS1)の機能解明や、SUMO化が平滑筋にもたらす影響について解明する事を目的とした。私達は、SUMO E3リガーゼとしてのPIASの活性や発現レベルの変化が、平滑筋形質転換や、血管石灰化調節因子osteoprotegerine (OPG)・炎症性サイトカインの発現を調節すると仮説を立てている。 今回、私達は、ヒト肺動脈平滑筋細胞(PASMC)において、OPGプロモーターがPIAS familyやSRFで活性化されることを示し、siRNAを用いてPIAS1発現をknock downすることにより、OPG発現が抑制されることを示した。また、real-time PCR法にて、PIAS1をknock downすることによりTGFbetaの平滑筋分化を誘導するシグナルが抑制されることを示した。しかし、ubc9を抑制してもコントロールと比べて変化がなかったことより、E3リガーゼ活性を介さない系が平滑筋分化に関与している可能性を示した。また、IL1betaやPDGF,FGF2に刺激による平滑筋分化抑制にはPIAS1やubc9による変化は認められなかった。また、OPGはNotchシグナルやPIAS familyにより有意に誘導され、PIAS1 siRNAによりこの誘導が抑制されることより、PIAS1はOPG発現にも関与していることが示された。 さらに、低酸素に加えVEGF-R抗体を使用し、ヒト肺高血圧の病態に近いマウスを作製した。このマウスにおいて、OPGやSUMOの気道上皮細胞分布も認められた。これらは、平滑筋分化マーカーと異なる細胞に発現していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
PIAS1, ubc9のアデノウイルスベクターを作製し、モデルマウスに投与を行ったが、右室重量等に変化を認めなかった。アデノウイルスの投与方法やアデノウイルスの種類等を検討中である。 また、Covid19感染拡大の影響もあり、病院での感染制御業務が多忙となり、実験時間に制約が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
肺高血圧モデルマウスへのアデノウイルスベクターの投与方法やアデノウイルスベクター自体について、検討が必要である。 今後、種々の転写因子が結合すると考えられる部位に変異を持つ平滑筋分化マーカーのプロモーターレポーターコンストラクトを用い、PASMCにおいてPIAS1やubc9に反応する部位を検討する。その結合サイトに結合する転写因子をChIPassayにて検討し、degradation assay棟により、蛋白の転写後修飾について検討する。
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