Project/Area Number |
19K09360
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55050:Anesthesiology-related
|
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
大嶽 浩司 昭和大学, 医学部, 普通研究生 (50338696)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 桃花 昭和大学, 医学部, 助教 (30838743)
稲村 ルイ 昭和大学, 医学部, 助教 (70465144)
原 詠子 昭和大学, 医学部, 助教 (70643857)
植田 紗代 昭和大学, 医学部, 助教 (70751551)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2021)
|
Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
|
Keywords | 術後認知機能障害 / フレイル / 高齢者医療 / 術中脳波測定 / 術後認知機能障害: POCD / 術後せん妄: POD / 軽度認知機能障害: MCI / Frailty / 術前認知機能評価 / 高齢者への手術 / 術後神経認知機能障害 / 脳波解析 / 麻酔深度 / 認知機能検査 / 患者因子 |
Outline of Research at the Start |
術後認知機能低下(Post Operative Cognitive Dysfunction: POCD)は高齢者に多い術後合併症であるが、術前・術後の認知機能評価を行い、脳波や局所脳酸素飽和度などを術中測定することで適切な麻酔深度を保つなど、質の高い周術期管理を通じてPOCDの発症を予防することを目的としており、術後の生活の質を落とさず健康寿命を延ばせれば、社会的なコスト増を軽減できると考える。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では手術が実施された高齢者に対して、術前、術後に認知機能評価を行い、術前に軽度認知機能障害(MCI)を呈する患者とそうでない患者における術後の認知機能を評価した。認知機能評価には患者が自ら行えるCognitive Assessment for iPad 2(CADi2)(島根大学開発)、および研究者が行うMontreal Cognitive Assessment 日本語版(MoCA-J)を用いた。副次評価項目として患者因子(年齢、性別、身長、体重、BMI、術前合併症、教育年数、術前検査値、内服薬、Frailty・喫煙・飲酒の有無、歯科所見)、手術因子(病名、術式、手術時間、出血量)、麻酔因子(麻酔方法、麻酔薬、麻酔時間、術中脳波、体外循環の有無)、術後因子(術後疼痛の有無、ICU在日数)を採取した。 本研究は178名の患者から同意を得た。術前にCADi2により認知機能評価できた患者は176名、うち年齢を上回る物忘れがあるとされる6点以下の患者は17名(9.7%)であった。術後に評価できた患者は133名で、6点以下の患者は18名(13.5%)と発生率は術前を上回った。術前にMoCA-Jにより評価できた患者は136名で、軽度認知機能障害(MCI)もしくは認知症の疑いがあるとされる25点以下は79名(58.1%)であった。推定される本邦の高齢者MCI発生率25%と比較すると、高齢手術患者におけるMCI患者の割合は推定より高いことが示唆される。術後1週間(1週間より前に退院する場合は退院前日)にMoCA-J評価を行えた症例は105例で、25点以下は66名(62.9%)と術前よりも上昇した。手術前後比較をすると、57例(55.3%)で点数が術後で低下した一方、19例(18.4%)で上昇した。術後3ヶ月で評価できた症例は27例で、25点以下は11例(40.7%)であった。
|