Project/Area Number |
19K09741
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56030:Urology-related
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Research Institution | Okinaka Memorial Institute for Medical Research |
Principal Investigator |
力石 辰也 (財)冲中記念成人病研究所, その他部局等, 研究員 (80261303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸井 祐二 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (50791802)
石井 保夫 (財)冲中記念成人病研究所, その他部局等, 研究員 (80318039)
中村 有紀 (財)冲中記念成人病研究所, その他部局等, 研究員 (50349487)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 腎移植 / BKウィルス腎症 / microRNA / miRNA / BKウィルス感染症 / BKウィルス |
Outline of Research at the Start |
腎移植の成績は向上してますが、現在でも移植後比較的早期に腎機能が失われることがあります。その原因として、急性拒絶反応の他に、BKウィルス感染症というものがあります。BKウィルス感染症は、その診断が難しく、時に急性拒絶反応との鑑別が困難です。BVウィルス感染症の治療は、拒絶反応の治療とは反対で、免疫抑制の減弱です。このため、BKウィルス感染症を早期に正しく診断する方法を見つけなければなりません。本研究では、主として腎移植患者さんの尿を用いて、その中に含まれるmicro RNAと呼ばれる物質の組成の変化などから、BKウィルス感染症の早期診断法の開発につながる知見を得ようとしています。
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Outline of Annual Research Achievements |
日本人腎移植患者を対象としてBKV腎症の症例で、尿中のmiRNA-B1-3p およびmiRNA-B1-5pの発現の増強の有無を検討することに方針を転換した。腎移植後移植腎生検にてBKV腎症を確認した3例、BKV腎症は認めないが、尿中Decoy 細胞を認める1例、BKV腎症もDecoy細胞も認めない無症状例2例、計5例を対象として尿中のmiRNA-B1-3p およびmiRNA-B1-5pの発現を検討した。尿サンプルは腎移植直後と、BKV腎症ないしはDecoy細胞を認めた症例ではその時点の尿を採取し、-20℃で凍結保存したのち、資料をFIlgen株式会社に送付して解析を依頼した。miRNAB1-3p 及び-5pの発現は、realtime PCR法によるCt値として検討し、 hsa-miR-16をcalibrator とした。結果:移植時の尿中 miRNA の標準化したCt値は、コントロールの has-miR-16 と比較してBKV-miR-B1-3p とBKV-miR-B1-5pはどちらもCt値が高く、発現量が少なかった。BK診断時またはprotocol生検時の尿中 miRNA の標準化したCt値は、Bkv-miR-B1-3p 及びBkv-miR-B1-5p の標準化Ct値はコントロール群より、Decoyでやや低く、BK群でさらに低かった。サンプル数が少ないため、統計学的な有意差はなかった。日本人腎移植患者においても、BKV感染症の発症例ではbkv-miR-B1-3pとbkv-miR-B1-5pの発現が増強していることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初本研究では、腎移植症例の尿中のmiRNAを網羅的に解析し、BKV腎症を発症した症例とそうでない症例を比較し、発現が増強ないし減弱しているmiRNAを見出し、BKV腎症の早期発見に結び付けることを目標としていた。しかし、免疫抑制療法の改善でBKV腎症を発症する症例が少なくなったこと、COVID感染症の影響で腎移植症例が減少したことなどから、研究が遅れていた。海外から腎移植後のBKV腎症では、尿中のmiRNA-B1-3p およびmiRNA-B1-5pの発現が増強しているとの報告があったため、本研究でも日本人腎移植患者で、BKV感染症の発症例ではbkv-miR-B1-3pとbkv-miR-B1-5pの発現が増強していることを見出すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
残る研究期間では、腎移植後移植腎生検にてBKV腎症を確認した3例、BKV腎症は認めないが、尿中Decoy 細胞を認める1例、BKV腎症もDecoy細胞も認めない無症状例2例、計5例を対象として血清中および移植腎生検組織中のmiRNA-B1-3p およびmiRNA-B1-5pの発現を検討をおこなう。
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