Project/Area Number |
19K09786
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
長谷川 幸清 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (30534193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
垣見 和宏 東京大学, 医学部附属病院, 特任教授 (80273358)
松下 博和 愛知県がんセンター(研究所), 腫瘍免疫制御TR分野, 分野長 (80597782)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 卵巣癌 / 腫瘍免疫 / バイオマーカー / 発現解析 / 免疫療法 / 個別化治療 / 漿液性癌 |
Outline of Research at the Start |
近年卵巣癌に対する免疫療法の研究が活発に行われてきている。しかし、進行および再発卵巣癌に対する免疫チェックポイント阻害薬の臨床試験では未だ十分な成果が得られていない。これは、卵巣癌が多彩な組織型を持つだけでなく、多彩な免疫学的背景を持つことがその一因であると考えられる。本研究では、卵巣癌における個別化がん免疫療法の確立を目指すために、次世代シーケンサーを利用した免疫ゲノム解析によって得られる免疫プロファイル、ネオアンチゲン、抗原提示機能などの多面的な免疫学的指標を包括的かつ視覚化できるようなバイオマーカーであるイムノグラムの開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年卵巣癌に対する免疫療法の研究が活発に行われてきている。しかし、進行および再発卵巣癌に対する免疫チェックポイント阻害薬の臨床試験では未だ十分な成果が得られていない。これは、卵巣癌が多彩な組織型を持つだけでなく、多彩な免疫学的背景を持つことがその一因であると考えられる。本研究では、卵巣癌における個別化がん免疫療法の確立を目指すために、次世代シーケンサーを利用した免疫ゲノム解析によって得られる免疫プロファイル、ネオアンチゲン、抗原提示機能などの多面的な免疫学的指標を包括的かつ視覚化できるようなバイオマーカーであるイムノグラムの開発を目指している。がん免疫療法を成功に導くためには、ターゲット腫瘍においてCancer-Immunity Cycleにおけるどのステップが問題になっているかをよく検討することが重要である。そうすることにより、自ずと奏効する可能性が高い患者の選出や、有用な併用薬のパートナーが見つけやすくなる。ただ、このCancer-Immunity Cycleにも見られるように、多くの因 子が複雑に絡みあい、腫瘍に対する免疫反応を減弱させているため、効果的な免疫療法を計画するには様々な段階での免疫の増強および免疫抑制因子の排除の両方の検討が必要である。この複雑な宿主および腫瘍の免疫相互作用をCancer-Immunity Cycleになぞらえて、レーダーチャートを利用した上で視覚化するイムノグラムという概念が提唱され、がん免疫治療への応用が期待されている。これまでにZ-scoreを利用してイムノグラムの各因子のクラスター解析を行い、また特徴的な遺伝子変異及び臨床的ファクターも加えて評価を行い、漿液性癌、明細胞癌のいずれにおいても免疫がアクティブなグループを特定した。当該年度は昨年度に引き続き、より包括的な評価応報を用いて行う予定であったが、コロナの影響が大きく、予定通り研究を進めることが困難であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究ではまずは難治性の卵巣癌である漿液性がんのエクソーム解析およびRNA-seqデータを利用して、変異遺伝子と免疫応答に関して統合的に免疫ゲノム解析を行い、さらに種々の標準化によって評価し、これらのデータをイムノグラムとしてレーダーチャートに反映、可視化させることを目標にしている。まずは臨床的に比較しやすい予後との関連を見ることでイムノグラムを検討している。イムノグラムの各軸のz-scoreをもとにクラスタリングして予後との比較、またHRstatus(HR関連gene set)もイムノグラムの軸に加え、あるいはnomogramという方法で予後を予測できないか検討中である。また二群間で発現が異なる遺伝子が特定の遺伝子セットに偏っているかをみるGSEA を発展させたsingle sample GSEAという方法を用いて各々の症例での遺伝子群の発現をスコア化して評価した。漿液性がんに関してはHRD, HRPの2群に分けて解析を行ったところ、いずれもほとんどの免疫因子が活性化されているimmune-hot、一部の免疫のみが活性化されているimmune-intermediate, 免疫因子の活性を認めないimmune-coldの3群に分かれることがわかった。この3群間で予後差を認めることはなかったが、症例数が限定的な可能性も考えられた。明細胞癌に関してもARID1A変異あり、なしの2群に分けて解析したところ、どちらの群においても漿液性癌同様にimmunehot,intemediate, coldの3群に分けられたが、immmune-hotの割合が約10%と漿液性がんに比べて半分以下と少ないことがわかった。当該年度は新しいスコアリング方法T-score (tumor proliferation), I-score (antitumor immunity) S-score (immunosuppression)からなるTIMEスコアでの評価を検討していたが、昨年度同様にコロナ対応のために十分に行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
より包括的な新しい免疫微小環境の評価方法、T-score (tumor proliferation), I-score (antitumor immunity) S-score (immunosuppression)からなるTIMEスコアでの評価を行う。また、漿液性癌では、BRCA変異やCCNE1の増幅等も関連させてimmune-hotの群の臨床的、分子生物学的特徴に関して解析を行う。明細胞癌に関してはPIK3CA、KRASの変異やTMBに関連させて、漿液性癌同様に臨床アウトカムや分子生物学的特徴とイムノグラムを用いた免疫シグネチャーとの関連につ いて探索的に解析を行う。また、腹腔内化学療法の第III試験でのデータ解析が可能になったため、これらのデータも用いて探索的な解析を行う予定である。
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