Project/Area Number |
19K09880
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56050:Otorhinolaryngology-related
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Research Institution | National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities |
Principal Investigator |
鷹合 秀輝 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 感覚機能系障害研究部, 研究室長 (70401354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 知子 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任研究員 (50731783)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 内耳 / 蝸牛 / 有毛細胞 / リボンシナプス / Otoferlin / 超解像顕微鏡 / グルタミン酸イメージング / パッチクランプ法 / シナプス / STORM顕微鏡 |
Outline of Research at the Start |
内有毛細胞求心性シナプスでは神経伝達物質としてグルタミン酸が用いられ、この部位の障害によりオーディトリーニューロパチー(AN)が引き起こされる。ANは難聴遺伝子の変異などにより先天的に生じることが多いが、加齢や騒音により後天的にも生じ得る。本研究では、伝統的な電気生理学的手法であるパッチクランプ法に、最先端の光学的手法であるSTORM顕微鏡による超解像イメージングとグルタミン酸イメージングを組み合わせる。そして、高時間分解能もしくは高空間分解能という各々の利点を活かした新たな切り口の構造機能解析法によりOtoferlinをコードするOTOFの遺伝子変異による難聴の病態解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
内有毛細胞と蝸牛神経を繋ぐ求心性シナプス(内有毛細胞リボンシナプス)において神経伝達物質としてグルタミン酸が用いられており、この部位の障害によりオーディトリーニューロパチーが引き起こされる。本研究では電気生理学的手法であるパッチクランプ法に光学的手法である超解像イメージングとグルタミン酸イメージングを組み合わせ、OtoferlinをコードするOTOFの遺伝子変異による難聴の病態解明を目指す。以下に令和4年度の研究実績を記す。 (1) グルタミン酸イメージングによる機能解析 内有毛細胞リボンシナプスにおけるグルタミン酸放出を測定するための新規ツールとして蛍光グルタミン酸プローブを用いているが、内有毛細胞との結合能が高くないため、秒単位の時間分解能しか得られていない。令和2-3年度に内有毛細胞と同様のリボンシナプス構造を有する網膜双極細胞を用いてリボンシナプス用にプローブをカスタマイズし、ミリ秒単位でのグルタミン酸放出の時空間動態の解析を可能とした。令和4年度は、キンギョ網膜双極細胞軸索終末部を対象としてCtBP/Ribeye結合ペプチドによりリボンを標識した上で、蛍光カルシウム色素によるカルシウムイメージング、蛍光グルタミン酸色素によるグルタミン酸イメージングの同時記録を実現し、神経伝達の鍵となるカルシウム流入とグルタミン酸放出の時空間動態をリボンとの距離と関連付けながら解析することを可能とした。このような状況の中、野生型マウス蝸牛から単離した内有毛細胞を対象としてグルタミン酸イメージングを試みているが、満足のいく結果には至っていない。 (2) 免疫染色法による構造解析 令和4年度は論文投稿に向けて上記イメージング実験に注力したため、免疫染色法による構造解析を実施し得なかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
(1) グルタミン酸イメージングによる機能解析 内有毛細胞と共通のシナプス構造を有する網膜双極細胞におけるカルシウム流入、グルタミン酸放出をミリ秒単位の時間分解能でイメージング記録することは可能となったが、マウス内有毛細胞リボンシナプスを対象としたグルタミン酸イメージングは時間分解能が低いままであり改良を要する状況である。
(2) 免疫染色法による構造解析 落射顕微鏡による観察のみに留まっており、超解像顕微鏡による観察を行えていない。
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Strategy for Future Research Activity |
まず蝸牛内有毛細胞リボンシナプスの代替である網膜双極細胞リボンシナプスを対象とした実験より得られた研究成果を論文化し、その後に、野生型およびOtof変異マウス蝸牛の内有毛細胞リボンシナプスを対象として、超解像顕微鏡(STORM)、カルシウムイメージング、グルタミン酸イメージングを用いた構造機能解析を進める。
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