パーキンソン病の嚥下障害に対する経穴刺激によるセルフケア支援モデルの開発と効果
Project/Area Number |
19K10430
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57080:Social dentistry-related
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Research Institution | Meiji University of Integrative Medicine |
Principal Investigator |
福田 晋平 明治国際医療大学, 鍼灸学部, 講師 (30641998)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 鍼治療 / 口腔機能 / 嚥下機能 / パーキンソン病 / 円皮鍼 / サブスタンスP / RSST / セルフケア / サブスタンスP / 嚥下障害 / 経穴刺激 |
Outline of Research at the Start |
パーキンソン病の嚥下障害は病初期より出現し、無自覚であることも多い。しかし、嚥下障害は摂取エネルギー量の低下を招き、介護状態に至る前段階のサルコペニアやフレイルの状態を招く一因となる。また、本疾患の死因の第一位である誤嚥性肺炎は嚥下障害による誤嚥であり、嚥下障害は予後に大きく影響する。 本研究ではパーキンソン病の嚥下障害の予防戦略の一つとして、嚥下訓練に加えて、鍼治療などの東洋医学の概念である経穴(ツボ)を用いた体性感覚刺激を患者自身で行えるセルフケアモデルを構築し、そのセルフケアの改善効果を評価することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、パーキンソン病の嚥下機能に対する経穴刺激と嚥下訓練を組み合わせたセルフケアプログラムによる治療効果を検討することである。本研究では、UPDRS、反復唾液嚥下テスト(RSST)、舌圧、グルコース濃度、口腔水分量、EAT-10、オーラルディアドコキネシス、唾液中のサブスタンスPを指標とした。 研究期間とコロナウィルス感染拡大の時期とが重なり、研究計画に大きな遅れが生じたが、2022年度に入りパーキンソン病患者のリクルートを開始することができた。セルフケア治療期間(4週間)ののち、セルフケア治療休止期間(4週間)の延べ8週間を研究期間とした。 現在10名の患者が研究期間を終えることができた状況である。現時点での結果として、セルフケア治療期間の前後において、RSSTの短縮、グルコース濃度の増加(咬合力)、EAT-10の総合点の低下、オーラルディアドコキネシスの増加といった口腔機能の改善がみられた。また、パーキンソン症状を示すUPDRSの低下がみられパーキンソン症状の改善もみられた。しかしながら、舌圧、口腔水分量、サブスタンスPにおいては変化がみられなかった。このため、口腔機能の改善はパーキンソン症状である筋強剛や姿勢異常に伴う頸部等の筋緊張の亢進を改善させた結果によるものと考えられる。 今後、セルフケア治療期間終了後の予後についての検討を行う。また、パーキンソン症状の程度と嚥下機能の改善度との関連性についての解析を行う。さらに可能であれば症例数を増やしての検討を行いたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度は新型コロナウィルス感染症が収束に向かい、蔓延防止重点措置法も既に解除され、再度患者リクルートおよび検査等のスケジュールを決定し研究を再開することができた。このため、パーキンソン病患者会(NPO法人パーキンソン病支援センター)において本研究の告知を行い、研究への協力を希望する患者をリクルートすることができた。しかしながら、過去3年の新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言および蔓延防止重点阻止法等により、パーキンソン病患者は基礎疾患を抱える患者が多く、対面での検査やセルフケアの指導等が行えない状況であり研究が中断せざるを得ない状況であったため遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得られた研究データの統計解析処理を進め、研究成果の発表(学会発表、論文発表)を行う予定である。また、患者のリクルートに協力いただいた患者会(パーキンソン病支援センター京都)等においても研究発表を行い、社会還元活動に努める予定である。
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Report
(4 results)
Research Products
(6 results)