地元大阪の印刷所労働者胆管がん組織を使ったがん遺伝子の探索:創薬基盤の構築
Project/Area Number |
19K10604
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58020:Hygiene and public health-related: including laboratory approach
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Research Institution | Osaka Metropolitan University (2022-2023) Osaka City University (2019, 2021) |
Principal Investigator |
川村 悦史 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (60419710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 善基 東京医科大学, 医学部, 兼任教授 (00397556)
松原 勤 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (20628698)
河田 則文 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 教授 (30271191)
池田 一雄 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 教授 (80275247)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 肝内胆管癌 / 胆管細胞癌 / 職業性胆管癌 / 印刷所 / ジクロロプロパン / 胆管癌 / SKI / p21 / microRNA-3648 / 大阪市 / 若年 / 遺伝子発現 / 印刷所労働者 / 癌遺伝子 / 創薬 |
Outline of Research at the Start |
本研究は地元大阪の印刷所労働者胆管癌の事例を端緒とする。我々はヒトのout vivo実験での癌抑制遺伝子Xの胆管癌増殖抑制および細胞周期への関わり、さらにmicroRNA YのX制御機能を明らかにした(特許出願準備中)が同様の報告はない。X-microRNA Y制御関係がモデルマウス及び臨床検体へのフィードバックでも検証されれば、胆管癌の核酸医薬品・腫瘍マーカーの開発基盤となりうる。
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Outline of Annual Research Achievements |
我々は、地元大阪市の印刷会社で使われた1,2-ジクロロプロパン(労災認定)による胆管癌発症の事例(2012年)をきっかけに同疾患の遺伝子発現に注目した。2015 年度、 我々は同印刷会社症例を含む胆管癌の外科的切除腫瘍組織を用いてRNA発現異常の探索を開始した(JSPS科研費No. 15K08716)。24例の肝胆道系腫瘍(胆管 癌10例、対照として肝細胞癌10例、良性胆道腫瘍4例)の検体(組織及び血清)からRNA抽出液を得て、micro RNA(miR)、messenger RNA(mRNA)に対する 高感度マイ クロアレイ解析を行なった。2016年度、胆管癌と他の腫瘍を区別し得るmiR20種を抽出した。更にweb上の標的データベースにより、癌抑制遺伝子SKI (Sloan- Kettering Instituteが発見したタンパク) mRNAおよびmiR-3648を抽出した。2019年度以降、我々はSKIの胆管癌増殖抑制能の解析を進め(同No. 19K10604)、SKI- p21シグナルを発見した(SKIが細胞周期のブレーキ役p21の発現を高める)。2022年、我々はこの成果を欧州生化学会速報誌に発表し、国際学会であるアジア太平 洋肝臓学会APASL oncologyにおいてinvestigator awardを受賞した(同No.22K10491)。2023年以降、3つの実験が進行中である。1つ目は、SKIのタンパク構造のう ちp21 DNAの転写に関わるアミノ酸配列の特定、2つ目は、SKIが関わるp21-DNAの転写に介在するタンパクの探索(SKIタンパクのうちp21転写に関わるアミノ酸配 列を特定)、3つ目は、胆管癌モデルマウスの作成(現在、化学曝露による前癌状態誘導に成功)である。我々は胆管癌の新たな創薬を念頭に癌抑制遺伝子の機能解析を続け、着実に成果を得た。
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Report
(4 results)
Research Products
(9 results)