Development of "Nutritional Improvement" implementation model for community integrated care system by interprofessional collaboration
Project/Area Number |
19K11176
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58080:Gerontological nursing and community health nursing-related
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
藤尾 祐子 順天堂大学, 保健看護学部, 先任准教授 (60637106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小平 めぐみ 国際医療福祉大学, 医療福祉学研究科, 准教授 (00611691)
榎本 雪絵 杏林大学, 保健学部, 准教授 (10549091)
榎本 佳子 順天堂大学, 保健看護学部, 准教授 (20637102)
小川 典子 順天堂大学, 保健看護学部, 教授 (30621726)
古川 和稔 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (90461730)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 歯の状態 / 義歯適合良好 / 要介護高齢者 / 移動能力 / 認知機能 / 自立性 / 多職種連携 / 地域包括ケアシステム / 栄養改善 / 実装化 / 食形態 / 顎咬合 / 身体機能 / 常食 / 自律支援 / 心身機能 / 地域包括ケア / 多職種・多機関連携 / 実装化モデル |
Outline of Research at the Start |
高齢者の要介護化及び介護重度化予防のため、多職種・多機関連携による「栄養改善」プログラムを導入し自立性回復の有効性を検証することで、地域包括ケアシステムへの実装化モデルを構築する。本プログラムは教育と連携システムで構成し、対象はケアマネジャー、ケアに携わる看護職、介護職、リハ職、栄養士、医療機関の医師とする。まず介護保険施設、在宅サービスで高齢者の自立性と栄養の教育を実施する。次に、多職種・多機関でスクリーニングから栄養改善アプローチへと連動する連携システムを実施し、自立性回復の有効性検証を経て、地域包括ケアシステムへの実装化モデルを構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
「食形態」に影響を及ぼす「歯の状態」について、「歯の状態」と要介護高齢者の移動能力および認知機能の自立性とは関係があると仮説を立て、特別養護老人ホーム入所者1,000名を対象に調査した。「食形態」とは、「常食」または「特別」を示し、自歯または義歯の適合に焦点をあてて調査した。義歯適合良好者は、屋内歩行移動の自立が21.6%と最も高く、意思伝達66.2%、日課理解47.5%、年齢をいう36.2%、直前理解45.0%、自分の名前をいう85.7%、今の季節の理解43.7%、場所の理解46.4%と、他の「歯の状態」と比べて「できる」割合が有意に高い結果であった。本研究により、「歯の状態」と移動能力および認知機能との関係が明らかとなった。自歯ではなく、義歯適合良好が心身機能の自立性が高い結果について、自歯での残存歯数が影響していると考えられる。正常な歯を有する人の咀嚼する能率を100%とすると、1本欠損した人では約半分に低下し、複数欠損した場合には約7割程度も低下するとされている。また、咬合力は残存歯数と正の相関関係を示し、残存歯数が多いほど咬合力が強いといわれている。義歯適合良好は、欠損のある自歯より咀嚼力や咬合力が高いことが、今回調査した移動能力や認知機能の自立性の高さと関連していると考えられる。さらに、義歯適合良好者は義歯調整により咀嚼が活発化し、常食摂取により良好な栄養状態が保たれていることも示唆される。義歯適合良好は、咀嚼の活発化や咬合支持による良好な栄養状態と関係すると考えられる。要介護化リスクのフレイル予防のためにも栄養状態を良好に保つ必要がある。「歯の状態」を良好に保つことにより、要介護化を防ぐことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度には地域包括ケアに従事する職員を対象に、要介護高齢者の「栄養改善」の実態と課題を調査した。地域包括ケアの各機関においては「栄養改善」に対するプログラムやシステムが整備されつつあったものの、他機関との連携の課題が明確となった。また、2020~2022年度では、特別養護老人ホームの入所者1,000名を対象に「食形態」および「歯の状態」と要介護高齢者の移動能力、認知機能との関係を調査した。「食形態」と移動能力との関係について、常食は常食外や胃瘻に比べて、屋内外移動の自立性が高く、屋内外移動補助具使用の割合も高い結果であった。また、「食形態」と認知機能との関係について、常食は常食外や胃瘻に比べて、意思伝達や状況認知が「できる」割合が高い結果であった。これらの結果から、常食者は移動能力や認知機能が高いことが明らかとなった。また、「歯の状態」が義歯適合良好者は、自歯、義歯適合不良者、義歯必要だが使用せずの者と比べて、要介護度、障害高齢者日常生活自立度、認知症高齢者日常生活自立度が軽度の割合が有意に高かった。移動能力では、屋内移動自立の割合が有意に高かった。認知機能では、意思伝達「できる」、状況認知「できる」の割合が有意に高かった。これらの結果により、要介護高齢者の「歯の状態」として義歯適合良好であることが、心身機能の自立性が高いと示された。2019年度から2022年度の調査は、COVID-19の感染拡大により一時遅れたが、その後は概ね計画通りに実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度に実施した調査である「歯の状態」と要介護高齢者の移動能力および認知機能との関係について、分析が終了し、2023年度に論文として発表する予定である。また、栄養改善に伴う家族介護者の負担等、実装化モデルを開発する上での介護環境の要因についても2023年度に調査・分析を行う予定である。
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Report
(4 results)
Research Products
(27 results)