Project/Area Number |
19K11421
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University (2022) Osaka Prefecture University (2019-2021) |
Principal Investigator |
田中 寛之 大阪公立大学, 大学院リハビリテーション学研究科, 講師 (10800477)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福原 啓太 奈良学園大学, 保健医療学部, 専任講師 (60831005)
永田 優馬 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任研究員 (90832824)
石丸 大貴 大阪大学, 医学部附属病院, 特任作業療法士 (60842755)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 認知症 / リハビリテーション介入 / 非薬物的介入 / ADL / 日常生活活動 / agitation / engagement / 認知機能 / BPSD |
Outline of Research at the Start |
認知症者のADL障害の背景因子として, 認知機能障害, 行動心理学的症候, 身体活動量など様々な要因が指摘されている。先行研究の多くは, 交絡因子の調整が不十分であること, 重症度に合わせた適切な評価指標が用いられていないこと, など限界を有していた。しかし, 重症度に応じた評価指標を導入することによって, ADL障害の背景要因が重症度によって異なることを明らかにできると考えている。本研究では,重症度別の検討に加えて, 在宅・入院・入所と居住形態をも層別化してADL障害に関連する要因を明らかにし, 得られた知見に基づいて重症度別・居住形態別のADL障害へのリハビリテーション戦略を構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は, 認知症者における重症度・居住形態別の日常生活 (ADL)障害の要因を明らかにし, 効果的なリハビリテーション戦略を構築することである。昨年度は, 入院・入所中の195名の中等度・重度の認知症者を対象とし, agitationに対して介入を試みたが, 成果は十分でなかった。その原因としては, 交絡要因が存在していたことであった。その交絡要因とは, ①「介入に対する取り組み方(engagement)の評価」②「日常生活上のケアの質」が考えられた。 まず, ①に対しては昨年度にengagementの評価指標を開発し, 信頼性・妥当性を担保した(Tanaka, et al., 2021, 2022)。engagementを高めることができる介入手段がagitationの軽減を導くものであると仮説立て, 現在予備的研究として20名の認知症者に対してリハビリテーション介入を実施した。その結果, engagementが高い対象者ほど介入によるagitationが有意に軽減する可能性が示された。今後は対象者数を増やしてさらにengagementとagitationとの関連性を分析する予定である。 次に②に対しては, 「日常生活上のケアの質」に対しては, アンケート調査を通してagitationを軽減しうる「ケアの具体的手法」を明らかにした。具体的には, 看護師, 介護士, ケアマネージャー, 療法士700名程度に対して, 各ADL場面でagitationを軽減しうる具体的な接し方について尋ね, 認知症に対する主観的理解度と具体的な接し方との関連性について分析した。その結果としては, 主観的理解度が高い, つまり認知症に対して理解度が高くケアが良い対象者は, 「介助工程ごとにその動作を認知症の人に説明する」などより具体的な接し方, 介助方法を実践していることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初に計画した内容よりも、多くの交絡要因が明らかになったことより介入研究の実施が遅れている。COVID-19の影響も大きい。しかしながら、交絡要因を調査するための本研究に関連する新しい研究が開始され、新しい評価尺度や新規的な知見などの成果もあがっている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は中等度重度認知症の人の介入のための交絡要因と考えられた「認知症ケアの質」について調査を実施でき, 現在その結果を詳細に分析している最中である。ケアの質を高める介入が、本研究の主たるアウトカムであるADLの改善を導くかどうかの予備的研究も実施する予定である。
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