Project/Area Number |
19K11774
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
宮崎 哲朗 順天堂大学, 医学部, 准教授 (30600473)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 脂肪酸代謝 / 低栄養 / 高齢者 / 心血管疾患 / フレイル / せん妄 / ω6系脂肪酸 / 高齢心疾患患者 / 食事プログラム / 心筋脂肪酸代謝 / MRS / オメガ6系脂肪酸 / 急性心不全 / ミトコンドリア代謝 |
Outline of Research at the Start |
高齢心血管疾患患者は肉体的、精神的、社会的脆弱性を包括する概念であるフレイルの状態にある。高齢心血管患者においてはフレイルの一因となる低栄養状態こそ予後不良因子であることが報告されている。そのため高齢化社会における心血管疾患予防・治療のための栄養指導の指針の作成は急務である。本研究では、多施設前向き介入研究により「ω-6系多価脂肪酸ならびに脂肪酸代謝関連物質への介入が、心血管疾患患者の予後を改善するか」を解明することを目的とする。高齢化社会における心血管疾患の予防・治療のための効率的かつ安価な栄養指導プログラムを開発することは、健康寿命の改善、医療経済への負担軽減に寄与すると考えられる。
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Outline of Annual Research Achievements |
高齢心血管疾患患者は肉体的、精神的、社会的脆弱性を包括する概念であるフレイルの状態にある。申請者らは、若年患者と異なり高齢心血管患者においてはフレイルの一因となる低栄養状態こそ予後不良因子であることを報告している。本研究では、多施設前向き介入研究により「ω-6系多価脂肪酸ならびに脂肪酸代謝関連物質への介入が、心血管疾患患者の予後を改善するか」を解明することを目的とする。 今年度も引き続きCoronary Intendive Care Unit (CICU)に入室した種々の心血管疾患患者のデータベース作成、血液検体等の保存、解析を進めており、コロナ禍において遅れている進捗を取り戻しつつある。データベースの作成の中で高齢低栄養の急性心筋梗塞患者に対し早期に栄養指導を行うことで予後が改善することを論文発表(Poor nutritional status during recovery from acute myocardial infarction in patients without an early nutritional intervention predicts a poor prognosis: A single-center retrospective study. Nutrients. 2023; 15, 4748)している。 また基礎研究として脂肪酸代謝関連物質であるリゾホスファチジルグルコシドが、M2マクロファージにおいてABC A1の細胞表面への移動を抑制することによりコレステロール排出を抑制すること(Lysophosphatidylglucoside/GPR55 signaling promotes foam cell formation in human M2c macrophages. Scientific Reports. 2023; 13: 12740)を論文発表している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CICUでのデータベース作成、血液検体保存、脂肪酸代謝に関わる長鎖脂肪酸等の各種測定は順調に行われている。しかしながらコロナ禍により疾患患者の入院制限等により、研究参加者自体が減っているのが現状である。その中でもMRSによる心筋内中性脂肪測定等の特殊な検査のリクルートには前年と変わらず難渋している。測定に関わる大学院生、スタッフが増加したことにより、今後進捗していくと考えている。 また現在、症例を急性大動脈疾患患者、心停止患者に拡張して調査を行っており、今後論文化を行っていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床研究に関しては、予定どおりCICU入院患者においてω6系脂肪酸代謝に関わる栄養素の測定を継続、解析をしていく。当初の研究目的では、これらのω6系脂肪酸及びそれに関わる栄養素を是正する食事プログラムを作成することとなっているが、それに加え心臓リハビリテーションがこれらの栄養素にどのような影響を与えるかも引き続き考察する。 また現在、急性心血管疾患患者の予後規定因子となりうるせん妄発症と脂肪酸バランスを含んだ栄養状態に関する調査も行っており、せん妄発症が治療介入効果のサロゲートマーカーに成り得るかを検討する。さらに症例を大血管疾患患者、血栓症患者、心停止患者に拡張して調査を行っている。 基礎研究に関しては、脂肪酸代謝関連物質であるリゾホスファチジルグルコシドと様々なマクロファージサブクラスにおけるコレステロール代謝との関連を明らかにしていく予定である。
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