Project/Area Number |
19K11880
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 60040:Computer system-related
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
岩垣 剛 広島市立大学, 情報科学研究科, 助教 (00397845)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 非同期式回路 / 確率的演算 / ストカスティックコンピューティング / 相関強化 / ソフトエラー / 耐故障設計 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,回路のタイミング方式(同期式/非同期式)と演算方式(決定的演算/確率的演算)の両側面に着目し,面積,性能,電力,遅延変動耐性,ソフトエラー(放射線衝突等の影響による一時的なエラー)耐性等の観点で「ちょうど良い」回路の設計法を議論する.具体的には,非同期式回路設計の枠組みに確率的演算を取り入れることで,非同期式回路の欠点である面積増加等を低減しつつ,ソフトエラーへの耐性を高め,低電力で高信頼な回路の合成法を探究する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,クロック信号を用いない非同期式回路設計の枠組みに,確率的演算(SC: Stochastic Computing)を取り入れることで,非同期式回路の欠点である面積増加等を低減しつつ,SCによる省電力化と高信頼化の実現を目指している.また,研究開始当時に想定していた非同期式回路設計の枠組みだけでなく,他の有力な方式である非同期式デルタシグマ変調器を用いたSC回路設計の枠組み[Gonzalez-Guerrero et al., ICRC '18]にも視野を広げ,その課題の検討と解決を図っている.
本年度は,後者の枠組みにおける課題を中心に検討をおこなった.SCでは,ある種の演算(最大値,最小値,差の絶対値等)を高精度で実現するためには,二つの入力系列の間に高い相関が要求される.後者の枠組みにおいて,相関を高める回路(相関強化回路)は十分に議論されていないため,その足掛かりとして,既存の同期式SC回路設計における相関強化回路[Abdellatef et al., IC2SPM '22](以下,既存法)の調査をおこなった.その調査から既存法の課題が明らかとなったため,最初のステップとして,その解決を図った.具体的には,二つの入力系列が表す数の大きさを保ちつつ,それらの相関をより高めるために,既存法における大小関係の判定とビット置換のアルゴリズムを改良した.計算機実験により,提案法が小さな面積増加で既存法よりも相関を高められる可能性があることを示した.以上の成果を踏まえ,現在,非同期式デルタシグマ変調器を用いた枠組みにおける提案法の実現方法を検討している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は,他の有力な非同期方式にも視野を広げることで一定の成果を上げることができたものの,研究開始当初に掲げていた目標に到達できておらず,研究の遅れが否めないため.
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Strategy for Future Research Activity |
研究開始当初の目標の達成と研究開始後に判明した種々の課題を解決すべく,研究期間を更に延長する.現在までに解決の糸口が見つかっているものについて,それらを優先的に成果に結びつけ,目標の達成を目指す.
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