表面筋電の実時間冗長ウェーブレット解析に基づく精細な筋状態分析手法とその応用
Project/Area Number |
19K12205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 62010:Life, health and medical informatics-related
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
永井 秀利 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 助教 (60237485)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2019: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 表面筋電 / 運動単位 / 冗長離散ウェーブレット解析 / ウェーブレット係数集合 / 筋疲労度評価値 / 筋発揮力評価値 / 筋余力評価値 / ウェーブレット係数集合タイプ / ウェーブレット重心 / 冗長ウェーブレット解析 / ウェーブレット係数のRMS / 黙声認識 / サイレント音声認識 / 筋疲労 |
Outline of Research at the Start |
表面筋電は,運動中にも計測可能な筋活動情報の一つである.運動分析や筋電義手等,応用課題は多いが,表面筋電の信号特徴には筋疲労が大きく影響するにも関わらず,筋疲労影響と他要因との分離が極めて難しいことが精度向上等の妨げとなっている. そこで本研究では,高周波サンプリングして冗長ウェーブレット解析を行った結果に基づき表面筋電に特化した解析手法を開発し,運動中の筋疲労や発揮力の実時間評価の実現や応用課題の改善を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
研究計画で挙げていた応用のためには,筋の種類による差異や複数筋の協調動作に対して,前年度までに開発した手法がどこまで適用可能かを調べる必要があった.そのため本年度においては,筋の太さや筋繊維あるいは運動単位の多寡による影響や,浅層だけでなく深層の筋も含めた複数筋の同時関与といった多様な課題を扱うことができる大腿四頭筋を対象として,データ収集と分析を行った.大腿四頭筋の場合,疲労による特徴量の変化が期待されるよりも小さく,筋活動における余力がかなり大きく評価されるという現象が生じた.これらは運動単位の数の違いが影響していると考えており,表面筋電から運動単位量をどう評価して特徴量に反映させるかは今後の課題となった. 筋活動は筋を構成する多数の運動単位の活動の集大成であるため,運動単位活動の観点で筋活動を分析するのが本来の姿と言えるが,従来,表面筋電では運動単位活動を捉えることができないとされ,運動単位活動を捉えられる針筋電は侵襲があり局所的であるために運動中の筋活動を調べることは困難であった.本研究では,研究計画で課題として挙げていた「ウェーブレット係数集合のタイプによる違い」が何を意味するかを明確にすることができ,その結果として,多数の運動単位活動電位波形の重畳である表面筋電から運動単位活動を抽出し,運動単位活動の観点で筋活動を分析することを可能にした.これにより,従来は表面筋電信号の振幅等から抽象的に捉えるしかなかった発揮力や筋疲労の評価を,根拠を持ってより精緻に行えるようになった.また,すべての運動単位の同時動作が筋活動の理論限界と考えた余力評価を提案することもできた.しかしながら,筋の種類による違いや協調動作評価における計測感度差の影響低減などの課題は残り,研究計画で挙げていた具体的な応用研究への適用までは残念ながら達成することができなかった.
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Report
(5 results)
Research Products
(17 results)