超音波援用した浸出法を用いた廃電子基板からの金属リサイクル新技術の開発
Project/Area Number |
19K12402
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 64030:Environmental materials and recycle technology-related
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
梁 瑞録 秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (10315624)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 金属浸出 / 超音波 / リサイクル / 浸出 / 廃電子基板 / 選択浸出 / 超音波援用 / 溶媒抽出 |
Outline of Research at the Start |
廃電子基板など使用済電気電子機器からの有価金属の再資源化が重要課題となっているが、従来の製錬等の技術では、経済性や効率の観点から、再資源化可能な金属はCu、Au、Agなど数鉱種に限られている。本研究では、超音波援用した多段の選択浸出法と溶媒抽出法などを組み合わせて、廃電子基板等から多様な有価金属を高効率でリサイクル新技術を開発し、金属資源循環の促進および環境負荷の低減を図る。
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Outline of Annual Research Achievements |
金属亜鉛粒体(2.8~3.35μm)または金属銅粒体(φ2×2 mm)1 gを実験試料とし、浸出液30 ml、浸出時間30分、浸出温度50℃で超音波援用した浸出(超音波浸出)および静置浸出を実施した。超音波浸出は3周波バス型超音波洗浄機を用いて行った。硝酸濃度は亜鉛浸出では1.2、他の試料の浸出は2.5 mol/Lであった。 亜鉛の浸出:静置浸出の浸出率は16%と低かった。超音波浸出の浸出率は静置浸出の浸出率の2.5倍~5.6倍程度と高くなり、バス型超音波の照射による亜鉛浸出の促進作用もあることが分かった。亜鉛浸出率と周波数の関係は周波数28 kHz ときの進出率は90%であり、45 kHzは77%、マルチは75%、100 kHzは39%の順に小さくなり、周波数が低い場合の浸出率が高くなることが分かった。一方、周波数45 kHz場合の洗浄槽の超音波強度は90 W/m2で最も高いことから、亜鉛浸出への促進効果は超音波の強度よりも周波数の影響が大きかった。 金属銅の浸出:静置浸出の銅の浸出率は13.2%であったが、超音波浸出ではすべての周波数において銅の浸出率は静置浸出の浸出率より低くなり、ホーン型超音波浸出と同様に超音波浸出における銅浸出への抑制効果があった。また、例外があるが、銅の浸出抑制効果と周波数の関係は亜鉛の浸出促進効果と周波数の関係とほぼ同じ順番でなった。 金属銅と亜鉛の混合試料の浸出:5分間超音波援用浸出の亜鉛浸出率は、静置浸出の24%から50~97%まで増加し、銅浸出率は、静置浸出の2.1%から2.6~7.2%まで増加した。超音波周波数28 kHzの場合、Zn浸出率は97.5%、銅の浸出率は7.2%であり、各周波数の中で一番高かった。混合試料の亜鉛と銅の浸出率の差は超音波援用浸出の方は静置浸出の浸出率の差より大きくなり、亜鉛に対する選択浸出の効果があると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、亜鉛、アルミニウム、銅などの金属、磁鉄鉱などの鉱物および廃電子基板などを供試料とし、塩酸、硝酸、硫酸、水酸化ナトリウム水溶液などの浸出液を用いて通常浸出および超音波援用した浸出を実施した。超音波援用した浸出では主に超音波の種類、酸の種類、温度、浸出時間などの影響を検討した。超音波ホモジナイザー(ホーン型)および超音波洗浄機(バス型超音波)を用いた超音波援用した浸出と通常浸出を行い、浸出率および浸出速度と浸出温度、浸出時間、酸の種類・濃度、超音波の出力、超音波周波数との関係を明らかにした。金属銅の硝酸浸出では超音波援用した浸出の浸出率は静置浸出の浸出率より低く、抑制効果が確認された。銅以外の金属粒体の浸出では、超音波援用した浸出の浸出率は静置浸出の浸出率より高く、浸出の促進効果があることがわかった。亜鉛と銅の混合試料の浸出では超音波援用浸出は亜鉛に対する選択浸出の効果があると考えられる。また、貴金属浸出液からの貴金属の選択回収について検討した。本年度までにこれらの基礎的な検討が実施できており、研究はおおむね順調に進展したと評価される。
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Strategy for Future Research Activity |
今までの成果をふまえ、まず銅亜鉛の合金の静置浸出、ホーン型超音波(超音波ホモジナイザー)とバス型超音波(超音波洗浄機)による超音波援用した浸出を行う。また、引き続き超臨界水処理した廃電子基板試料への超音波援用した浸出の適応や、廃電子基板への超音波援用した浸出の直接適応における廃電子基板内部の金属の浸出促進効果と基板の構造などの関係を調べ、選択浸出の可能性を検討する。
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Report
(4 results)
Research Products
(5 results)