道の駅を拠点とした観光振興モデルの構築と経済効果に関する研究
Project/Area Number |
19K12563
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80020:Tourism studies-related
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Research Institution | Teikyo University (2021-2022) Rikkyo University (2019-2020) |
Principal Investigator |
麻生 憲一 帝京大学, 経済学部, 教授 (90248633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 康英 奈良県立大学, 地域創造学部, 准教授 (10275349)
二替 大輔 奈良県立大学, 地域創造学部, 研究員 (60874170)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | ネットワーク外部性 / プラットフォーム / 防災道の駅 / 危機管理 / 防災拠点 / コミュニティビジネス / 重点「道の駅」候補 / 健康まちづくり拠点 / リスクマネジメント / 地域振興 / 地域特産物 / 地域センター型産業振興 / 観光消費 / 全国モデル「道の駅」 / 特定テーマ型モデル「道の駅」 / 観光情報発信 / ソーシャルビジネス / ゲートウエイ型 / 地域センター型 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、まず「道の駅」の設置が「ゲートウエイ」や「地域センター」としての機能を発揮して地域の交流人口の拡大を促すことで、コミュニティビジネスを展開できる地域拠点としての役割を果たし得るのかを明らかにする。次に、近年「道の駅」の防災拠点としての役割が見直されているが、自然災害に対する「道の駅」の施設活用の状況や課題、危機管理に対応した「道の駅」の運用システムの現状を検証し、災害の遺構や記憶の担い手としての「道の駅」の新たな活用法について地域の事例に基づき明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、全国の「道の駅」が「インバウンド観光」「観光総合窓口」「地方移住等促進」の「ゲートウエイ」型機能や「産業振興」「地域福祉」「防災」の「地域センター」型機能をどのように発揮しているかを検証することである。併せて、危機管理に対応した「道の駅」の運用システムの現状を把握することで、「道の駅」の「防災拠点」としての活用法を検討することである。 2022年度は、これまでと同様、「道の駅」の現地視察を中心に行い、現場の動向を調査した。調査地域では、代表者と分担者で個別に行い、延べ件数として栃木県(28駅)、新潟県(1駅)、岐阜県(12駅)、兵庫県(31駅)、和歌山県(1駅)、鳥取県(3駅)の6県で合計76駅を視察した。2022年度は、2021年度の視察件数(1府13県合計115駅)に比べて視察数は少ないが、栃木県、岐阜県、兵庫県の3県を中心に視察調査を行った。栃木県では、防災拠点としてのインフラ整備の現状を視察した。岐阜県は昨年に続き南部地域と北部地域の「道の駅」利用実態の差異を確認した。兵庫県は、これまで調査件数の少なかった北部地域の調査を行った。その他の「道の駅」は、各県とも視察件数は1駅であったが、「防災」機能や特産物販売などを中心に地域的特徴を調査した。 本研究は、事前研究、事後研究、現地調査から構成される。事前研究では、「道の駅」に関する資料や報告書を精査し、2021年度に現地調査で取得したデータを整理し、データベースを構築した。事後研究では、2022年度に視察した「道の駅」のデータを新たに追加し、データベースを整備した。また、「道の駅」設置の効果を産業組織論の「ネットワーク外部性」を用いて理論的に考察を行い、その成果を学会で報告した。研究スケジュールとしては、8月、10月、2023年3月に現地調査、そして、その前後の期間で事前・事後研究を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、「道の駅」設置において「防災」や「コミュニティビジネス」の地域拠点としての現状を把握するとともに、そこでの課題を明らかにすることが目的であり、現地調査を中心に研究を進めてきた。前年度に比べて新型コロナウィルスの感染拡大の影響は薄れてはいるものの、本年度(2022年度)の前半では、研究代表者と分担者の合同による「道の駅」の駅長やスタッフ等への対面での取材は基本的に自粛した。そのため視察の時期は2022年8月から実施した。まず8月に栃木県内の「道の駅」26駅を訪問した。特に国交省により「防災道の駅」として選定された道の駅「みぶ」について、その現状を把握した。また、「全国モデル道の駅」の「もてぎ」では、直売施設や体験施設を視察し、地域拠点の現状を把握し、「重点道の駅」の「那須高原友愛の森」では、「道の駅」に隣接する「観光案内所」を視察し、那須観光の現状を把握した。2022年10月と2023年3月には、これまで視察件数の少なかった兵庫県内の「道の駅」を訪問し、地域振興の拠点としての実態を把握した。その他、岐阜県、新潟県、和歌山県、鳥取県の「道の駅」を視察し、防災施設の現状や地域特産物などの出荷状況を確認した。10月以降、「道の駅」設置の地域拠点としての役割を検証するために、産業組織論で用いられるネットワーク外部性の理論モデルを「道の駅」に適用し、「道の駅」のプラットフォームとしての役割について考察を行った。そこで得られた成果は日本観光学会の全国大会で報告された。なお、2022年度の研究成果としては、著書1冊、論文2本、その他1本を執筆し、研究報告では日本観光学会や観光学術学会において5件の報告を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、2021年度を最終年度としていたが、昨年度(2022年度)1年間の延長を行い、本年度(2023年度)も引き続き1年間の研究計画の延長を行う。延長の主要な理由としては、新型コロナウイルス感染症の影響が大きく、駅長等への対面による聞き取り調査などが十分に実施されておらず、全体として研究成果の充実を図るために1年間延長を行うこととした。まず本年度(2023年度)の研究計画としては、これまでと同様に、事前研究、現地調査、事後研究に沿って研究を進めていく。事前研究では、これまで視察調査を行った「道の駅」の取材データや資料を精査し整理したうえで、データベース化を進めていく。その下で、今後の調査対象地域を絞り込んでいく。2022年度は国土交通省により選定された「防災道の駅」のうち、栃木県「道の駅みぶ」、岐阜県「道の駅パレットピアおおの」、兵庫県「道の駅但馬のまほろば」の3駅を視察したが、2023年度の現地調査先としては、北海道、東北、中四国のエリアを対象に「防災道の駅」の視察を実施する予定である。また、「道の駅」の駅長やスタッフへの対面取材やアンケート調査なども取り入れていく。事後研究では、取材内容を精査し、アンケート調査の結果を統計的に検証する。併せて、産業組織論などで用いられるネットワーク外部性を「道の駅」に導入し、理論モデルを構築したうえで、現地調査で得られたデータにもとづきその正当性を検証する。本研究で得られた成果は、今後学会や研究会等で報告し、著作物として出版する予定である。
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Report
(4 results)
Research Products
(22 results)
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[Journal Article] 観光関連施設の動向と混雑状況モデル2022
Author(s)
麻生憲一・二替大輔
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Journal Title
立教大学観光学部紀要 = Rikkyo University bulletin of studies in tourism
Volume: 24
Pages: 152-162
DOI
URL
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Open Access
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