Project/Area Number |
19K12582
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80020:Tourism studies-related
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Research Institution | Yamato University (2023) Iwate Prefectural University (2019-2022) |
Principal Investigator |
佐々木 淳 大和大学, 情報学部, 教授 (20305296)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 旅行計画 / 観光推薦 / 要因分析 / 満足度評価 / ゲーミフィケーション / スタディーツーリズム / SDGs / 推薦システム / 感性モデル / スケジューリング / 観光 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、個人の観光旅行者に対して、嗜好、旅行条件、イベント情報等のプラス要因に加えて、観光スポットの営業時間、混雑状況、気象状況などマイナス要因も考慮して、最も満足度の高い観光スポットを推薦する手法を確立することを目的としている。 この研究期間においては、上記目的を達成するために、以下4つの研究課題を解決する。 ①実時間拡張・更新型観光スポットデータベース(DB)の構築 ②プラス要因、マイナス要因も含めた観光スポットにおける実時間環境情報の収集方法 ③上記を統合し、観光スポットごとの満足度予測値を計算するアルゴリズムの確立 ④上記満足度予測値に基づいた実時間型観光スポット推薦システムの設計
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、個人的な観光旅行者に対して、嗜好、旅行条件等プラス要因に加えて、移動時間に伴う疲労、混雑状況、気象情報などのマイナス要因も考慮して、最も満足度の高い旅行計画を旅行者に提示するシステムの実現をめざしている。令和3年度まで、個人のプロフィールに適した観光スポットの発見、車や電車の移動中でも観光スポットの情報が入手できるシステム、SNS情報に基づいた観光地の混雑予測手法などについて研究を行った。 令和4年k度は、移動時間による疲労だけでなく、コストなどのマイナス要因も考慮し、総合的に満足度の高い旅行計画の作成方法について研究を行った。ここでは、岩手県内への旅行を想定し、全国の人(1000ケース)および岩手県内の人(50ケース)からみた旅行に関するアンケート調査を行い、それぞれのプラス要因とマイナス要因の影響の大きさを把握し、違いを明らかにした。この結果、プラス要因としては、旅行によって得られる「体験」が、マイナス要因としては、「移動時間」、「コスト」による影響が大きいことがわかった。また、近隣地域への旅行者は「移動時間」については気にしないこと、年収の低い人はコストを気にすることなどもわかった。 令和5年度は上記のアンケート結果から得られた知見を確認するため、異なる2つの地域(岩手県、大阪府)に居住する大学生によって旅行計画を複数作成してもらい、各旅行計画に対する満足度の評価と、それぞれの計画に含まれる体験を点数化したプラス要因と、移動時間、コストを含めたマイナス要因との相関関係を調査した。その結果、岩手県の学生は、移動時間・コストを気にせずに滞在時間が長い旅行が好まれ、大阪の学生は、移動時間、コストに見合うだけの体験ができる旅行が好まれる傾向にあることがわかった。この結果、満足度の高い観光旅行計画を作成する場合、旅行者の県民性や旅行エリアが重要であるといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画は、プラス要因、マイナス要因を考慮した観光スポットの推薦システムであったが、研究を進める間に旅行計画を作成するプロセスの方が重要であることがわかってきたため、研究内容を旅行計画作成まで拡張した。旅行のプラス要因、マイナス要因に関するアンケート調査、具体的な旅行計画の作成、作成した旅行計画に対する評価まで実施できたのでおおむね順調に進捗しているといえる。ただし、評価した旅行計画は岩手県と大阪の学生という限定された条件であったので、今後は様々な地域や、中~高齢者を対象に旅行計画の作成と評価を行う必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで、比較的旅行者の少ない北岩手、三陸沿岸を対象に観光スポットの魅力度の評価や旅行計画の作成・評価を行ってきた。また、全国各地の旅行計画作成と評価を行い、旅行計画データベースの構築を行ってきた。 実時間(リアルタイム)の観光スポットの情報収集については、Webクローラなどで技術的には可能であるが、Web情報そのものの配信は実時間ではないこと、SNSなどのリアルタイム情報は信頼性に欠けることなどの理由で、重要性が低いと考えられる。このため、旅行計画データベースをもとに個人に適した旅行計画を検索できるシステムの提案に切り替えてゆくこととしたい。
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