公共空間におけるタッチパネル画面のユーザビリティを高める配色パターンの開発
Project/Area Number |
19K12686
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90010:Design-related
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Research Institution | University of Nagasaki |
Principal Investigator |
片山 徹也 長崎県立大学, 情報システム学部, 教授 (00612805)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄山 茂子 福岡女子大学, 国際文理学部, 教授 (40259700)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | ユニバーサルデザイン / タッチパネル / 配色 / 文字色 / 背景色 / 印象評価 / ユーザビリティ / 視覚特性 / ボタン表示 / 色彩情報 / アクセシビリティ / VDT / 画面デザイン / カラーユニバーサルデザイン / 公共空間 |
Outline of Research at the Start |
近年、スマートデバイスの普及に伴い、公共機関や商業施設でタッチパネル画面を操作する機会が増加している。しかし、タッチパネルの画面上の配色によって読みにくさやわかりにくさがユーザビリティに影響を及ぼす可能性も懸念される。そこで、公共空間に設置されたタッチパネル画面の色彩に着目し、誰もが読み取りやすく直感的に操作しやすい文字とボタン表示の配色パターンを開発する。多様な色覚特性を配慮して色彩を計画する「カラーユニバーサルデザイン」をタッチパネルの画面設計に導入することで、まちづくりにおけるアクセシブルデザインや情報のバリアフリー化の推進に寄与する。
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Outline of Annual Research Achievements |
多様な人々が利用する医療機関や商業施設のタッチパネルの配色設計では、ユニバーサルデザインの観点から、画面の読みやすさを向上させることが求められる。そこで、加齢により色の見え方が変化した高齢者を含む全世代の利用者に望ましい操作パネルの配色を検討した。 まず、病院の自動受付機に着目し、明度と彩度が異なる赤の背景色に白文字を配置した操作パネル72サンプルを作成し、20~30代女性20名を対象に、若齢者と擬似高齢者(高齢者擬似眼鏡を装着)の2条件で印象評価実験を行った。その結果、若齢者群・擬似高齢者群は、赤の背景色が同一彩度の場合、明度が高いほど読みにくいと評価し、赤の背景色が中・高明度の場合、彩度が高いほど読みやすいと評価した。デザイン性に対する評価は2群とも読みやすさの評価と同様の傾向がみられ、読みやすさの評価が高いほどデザイン性の評価も高かった。赤色の操作パネルと先行研究である青色と緑色の操作パネルに対する評価を比較した結果、赤色と緑色は青色より読みやすさ・デザイン性の評価が低かった。このとから、タッチパネルの画面配色に赤色や緑色を使用する場合、明度と彩度を慎重に選択する必要があると考えられた。 次に、コンビニエンスストアの銀行ATMに着目し、黄みの赤を基調色として背景色と文字色が異なる操作パネルを11サンプル作成し、20代の女子学生を対象に2条件で同様の実験を行った。その結果、若齢者群・擬似高齢者群は、白の背景色に黒文字、中明度の黄みの赤の背景色に白に近い高明度の文字色を、読みやすい、信頼できると評価した。擬似高齢者群は、若齢者群より白の背景色に黄みの赤の文字、黄みの赤の背景色に白文字を落ち着くと評価した。このことから、コントラストの強さや色の誘目性は、加齢に伴う色の見え方の変化により軽減される可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、公共空間に設置されたタッチパネル画面の色彩条件に着目し、利用者の誰もが見やすく操作しやすい配色パターンの開発を目的とするものである。2019年度に公共空間に設置されたタッチパネルの現況調査及び利用者の意識調査を行った。その調査結果を踏まえ、コンビニエンスストアの銀行ATM画面及び病院の自動受付機画面に着目し、2020年度より2022年度において、配色の異なる操作パネルのサンプルを用いた被験者実験を行い、それらの結果を分析、順次報告していることから、おおむね順調と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで、利用者の色覚特性や加齢による視覚特性に配慮したユーザビリティの高いタッチパネル画面の配色条件を明らかにすることを目的に、公共的空間である病院の自動受付機やコンビニエンスストアの銀行ATM画面の操作パネルに着目し、背景色と文字色の配色が読みやすさ等の印象に及ぼす影響について調査し、報告している。しかし、多様な人々が操作するタッチパネルの画面表示の要素には、文字以外に操作目的等を伝えるマークや図柄としてのアイコンも含まれる。公共的空間に設置された交通案内や観光案内等の表示板に平面的な表現のアイコンが多くみられるのに対し、タッチパネル画面には平面的な表現や立体的な表現等デザイン性の異なるアイコンがみられる。利用者が必要な項目を選択し指で触れて操作するタッチパネルにおいて、見やすく操作目的のわかりやすいアイコンを用いることは、操作性の向上に繋がると考えられる。そこで、当該課題の研究期間を2023年度まで延長し、タッチパネル画面のアイコンの配色に加えてデザインとしての立体感に着目した調査を行う。アイコンのデザインの違いが視認性や信頼性に及ぼす影響を明らかにするために、アイコンの図柄に対する背景色と影や光沢等の立体表現が異なるサンプルを用いて印象評価実験を行う。調査結果を基に、利用者に伝わりやすいアイコン表示のための配色と立体表現のデザイン条件について分析し、研究結果を報告する予定である。
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Report
(4 results)
Research Products
(4 results)