病気予防診断の為のグラフェンバイオセンサーを利用した高感度皮膚ガスセンサーの開発
Project/Area Number |
19K12854
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90130:Medical systems-related
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Research Institution | Hachinohe National College of Technology |
Principal Investigator |
中村 嘉孝 八戸工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (00290685)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 貴晴 八戸工業高等専門学校, その他部局等, 助教 (50435400)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 二次元物質 / グラフェン / 二硫化モリブデン / ガスセンサー / 2次元物質 / 遷移金属ダイカルコゲナイド / 六方晶窒化ホウ素 / 皮膚ガスセンサー / ファンデアワールスヘテロ接合 / 血糖値センサー / 化学気相成長法 / スパッタリング法 / 転写技術 / 生体ガス / 糖尿病 / 皮膚癌 / カッピング療法 / 皮膚ガス / グラフェンバイオセンサー / 皮膚がん / 血糖値 |
Outline of Research at the Start |
2016年に糖尿病の疑いのある患者数が初めて1000万人を超えたと発表され、更に、精神疾患の患者数も増加し続けている。また、がん患者も非常に多く、これらの患者数を減らすことが現代医療における最大の課題である。 炭素材料であるグラフェンやカーボンナノチューブを用いたバイオセンサーの感度は、半導体センサーなどに比べ約2桁高く超高感度である。 そこで、本研究では、グラフェンを用いた超高感度バイオセンサーを開発し、糖尿病、精神疾患を予防するために血糖値とストレス度、そして、皮膚ガンなどの病巣付近からの皮膚ガスの種類や濃度から病状診断をする、新たな診断技術を開発することを最終的な目標としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
2次元材料であるグラフェン、h-BN、遷移金属ダイカルコゲナイドなどは、表面吸着ガスによる電気的特性の変化を高感度で検出する事が可能であり、最近のAIの機能強化により、ガスの吸着、離脱パターンから、ガス種の判断、濃度の評価も検討されている。つまり、これまではハードウェア的にガスセンサをガス種に合わせて表面修飾などしていたが、将来は安価に、しかも、プログラム開発と言う柔軟性の高さから、検出ガス種の拡大も可能なAIプログラムによるガス検出も可能になってきている。この時に、ハードウェアに要求される最大の機能は、ガスの吸着、離脱に対して、超高感度である事が要求される。二次元材料はこの要求を満足する材料であり、1個の分子の吸着、離脱を、検出可能であり、その離散的な振る舞いも実験で確認されている。また、二次元シートを回転させて2層に積み重ね(ツイステッド・ファンデアワールス・ヘテロ・ホモ接合)る事で、金属、半導体、絶縁物、超伝導体に変化させたり、更には格子振動の特性に変化を生じさせる事も可能であり、これら様々な特性を変化させる事により、ガス分子の吸着離脱に対する感度の向上の可能性も予測される。 また、様々なガス種の検出がソフトウェア的に可能になると、皮膚や呼気などのガスの検出による病気診断や、皮膚がんからの皮膚ガス濃度や種類の検出から、癌の進度の判断も可能になる可能性もある。 本研究では、熱化学気相成長法(熱CVD)やコールドウォール型CVD、プラズマCVD、スパッタ装置など、各種合成装置を開発し、二次元結晶の高品質化、大型化の研究が進んでいる。また、転写技術の開発も進めている。特に、シリコンウェハー上に、直接h-BNをスパッタリング法で合成したところ、高圧合成したh-BNと同等な結晶品質を持ったh-BNの合成に成功するなど、まだ結晶サイズは小さいものの、成果も出始めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
デバイスの作製に関しては、概ね順調ではあるが、様々なガス種の吸着離脱パターンを機械学習し、ガス種、濃度を評価するプログラムの開発と、その為のハードウェアの構築に少々、時間がかかっているため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、グラフェン、h-BN、遷移金属ダイカルコゲナイドの結晶の高品質化、転写技術の改善、FETおよびガス分析評価システムのハードウェア、ソフトウエアの構築を続けていく予定である。
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Report
(4 results)
Research Products
(12 results)