イギリス少女雑誌における「新しい少女」と「新しい読者」の形成
Project/Area Number |
19K13111
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02030:English literature and literature in the English language-related
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Research Institution | Josai University |
Principal Investigator |
牟田 有紀子 城西大学, 語学教育センター, 助教 (20801799)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | イギリス少女雑誌 / 新しい少女 / 読者共同体 / 消費文化 / 投稿欄 / 少女文化 / 児童文学 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、19世紀後半から20世紀初頭のイギリスで出版された10代から20代半ばの少女をターゲットとした少女雑誌Monthly Packet、Girl’s Own Paper、Atalanta、Girl’s Realmを通して、「新しい少女」と同時に形成された「新しい読者」の姿を見出し、そこに象徴されている少女観を解釈することによって、この読者共同体の特異性を解明することを目的としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年8月に3週間程度イギリスに滞在し、British Libraryで、2020年、21年、22年に新型コロナウイルスの感染拡大によって断念せざるを得なかった資料収集を行うことができた。最初の2週はMonthly Packet of Evening Readings for Younger Members of the English Church、Girl of the Period Miscellany、Girl’s Own Paper (1908年以降)、Woman at Homeの収集を行った。これらの収集のなかで、姉妹誌や吸収合併後の後発誌など関連する他の定期刊行物との比較の必要性が見え、最後の1週はGirl of the Period Almanack、Girl’s Friend, Girls School Magazineの収集を行った。本研究課題で当初から収集を予定していた雑誌に加え、前後の時代の周辺資料も多少入手できたことによって、19世紀後半から20世紀初頭のイギリス少女雑誌が構築した少女観と読者共同体の特異性がより浮き彫りになった。また電子データベースでは削除されてしまう広告や表紙などを入手したことが、本研究課題の大きなテーマである「消費」への意識の調査において大きな収穫であった。少女に消費活動を促すには、保護者の協力が不可欠であり、出版社は大人に向けた広告や記事を掲載し、子どもを通した大人へのアプローチを試みていたことがわかった。これらの成果をまとめた学術論文「Girl's Own PaperとGirl's Realmに見る少女雑誌と読者の共犯関係 」が日本ヴィクトリア朝文化研究学会の論集『ヴィクトリア朝文化研究』(第21号)に掲載された。
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Report
(5 results)
Research Products
(12 results)