Project/Area Number |
19K13264
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
福永 淳 九州工業大学, 教養教育院, 教授 (00787963)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 英語教育 / 英語教育政策 / 高校 / 英語授業 / コミュニケーション / 学校間格差 / 高等学校 / 大学英語入試改革 / 教育格差 / 社会階層 / 言語政策 / エスノグラフィー / 談話分析 / エスノグラフフィー / 間主観性 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、マクロレベルの言語教育政策である高等学校英語学習指導要領をめぐる、メゾレベルの政策実践指導者である教育委員会とミクロレベルの政策実践者である学校・教師・生徒との関係について経験的に研究し、その関係性を詳細に描写し明らかにすることを目的とする。学校教育の一教科としての英語教育をマクロ、メゾ、ミクロの視点から統合的に俯瞰し、様々なステークホルダーのエージェンシーとメゾレベル及びミクロレベルの言語教育政策との関係性を分析することで、言語政策研究のための概念的枠組みを新たに構築することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、エスノグラフィー的データ収集法を採用しており、今年度も研究協力校を訪問し、授業参観および英語教員等の研究協力者との半構造化インタビューを実施してフィールドワークデータを収集した。加えて、学習指導要領、研究協力校の所在地である都道府県教育委員会策定の英語教育改善プランおよび言語教育推進プランに関する公的英語教育政策文書の分析を継続し、この分析結果を基に、2021年度から2023年度の研究協力者のインタビューと授業参観データを多面的に分析した。この際、授業中の教師と生徒の英語使用やコミュニケーションを主体とした活動を含め、各校の授業実践を詳しく考察した。いずれの研究協力校でも、政策で推進されているコミュニケーションを主体とした指導方針に則り授業が実践されていたが、教授法と授業の活動内容は、教師の指導スタイルや生徒の参加度に加え、各校の実情に大きな影響を受けており、学校間で授業実践に大きな違いがあった。個々の学校では、政策の方針に従った指導法で授業が進められながらも、学校ごとの実践に大きな差が存在し、教育的ジレンマが生じている現状が顕在化した。成果は、2023年11月のALAA Conference 2023: Resilience, Creativity, and Innovation in Applied Linguistics(Applied Linguistics Association of Australia主催)と2024年3月のAAAL Conference 2024: Thinking Otherwise, Acting for Change (American Association for Applied Linguistics主催)にて単独発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナウイルス感染症の拡大により、2020年度から2021年度にかけての期間に、研究協力校と研究協力者を訪問し、面接による聞き取り調査や対面でしか行うことができない英語授業の参観を実施できなかった。移動制限が解除され、県を跨いで移動が可能になった後も、遅れを取り戻すために、データの量を変えずに収集の予定期間を短縮して実施することは、学校現場で多くの業務を抱える多忙な研究協力者の負担を考慮すれば不可能であった。この事情が2023年度の研究の達成度に大きく影響した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力校での授業参観と面接調査を実施し、感染拡大の影響で過年度に計画通りに実施できなかったデータの補足収集と包括的な分析に注力し、研究を結論づける。これまでに収集した複数年のデータと政策の分析結果を用いて、英語教育実践に反映されているコミュニケーションを主体とする指導法を複眼的に分析し、学校間での政策実践の違いの多面的な要因を明らかにする。特に、教育行政統計に照らして、個々の学校の事情にとどまらない構造的な問題点を多角的に評価し、英語教育政策と教育実践の隔たりを埋めるための洞察を提供することを目指す。
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