継承中国語学習者のアイデンティティと言語能力の縦断的研究:大学外国語教育への提言
Project/Area Number |
19K13277
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Aichi University (2022) Ritsumeikan University (2019-2021) |
Principal Investigator |
小川 典子 愛知大学, 現代中国学部, 准教授 (30822746)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 継承語教育 / 中国語学習者 / 継承語学習者 / ライフストーリー / アイデンティティ / 大学外国語教育 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、大学に在籍する中国ルーツの継承語学習者のアイデンティティと中国語能力が、大学4年間でどのように変化するのか縦断的調査を行う。この調査から、継承語学習者にとって中国語を学ぶことがどのような意味を持ち、彼らが何を求めて中国語を学習するのか、アイデンティティと言語能力の変化がどのように影響しあうのかを解明する。これらを明らかにした上で、大学の外国語教育が外国ルーツの学生にとって適切に作用しているのか、彼らにどのような影響を与えているのかを検証し、継承語学習者にはどのような指導とサポートが必要なのかを探ろうとするものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、中国にルーツを持つ継承中国語学習者のアイデンティティと言語能力が、大学入学後どのように変化するのか、縦断調査を行うものである。この調査の結果から、外国にルーツをもつ学生の背景を分析し、大学の外国語教育が外国ルーツの学生にどのような影響を与えているのかを明らかにしたい。その上で、教育の現場において継承語学習者にどのようなアプローチが必要であるのかを検討し、日本の大学における継承語教育の土台を構築することを最終目標としている。 現在、2大学に在籍する計6名の継承中国語学習者に縦断調査を行っており、調査4年目となる2022年度も、例年通り春学期終了時と秋学期終了時の計2回インタビューを実施した。インタビュー調査で収集した音声データの文字化作業は概ね完了しており、目下、文字化データをもとに解析作業を進めている段階である。これまではインタビュー調査の結果から、継承語学習者の言語背景とアイデンティティの形成を中心に分析を行ってきたが、今後は学習者の大学入学後のアイデンティティの変化とその要因についても分析を深めていきたい。 言語能力調査に関してはすでに完了しているが、継承語学習者の言語能力の特性とその変移については更なる解析の余地がある。この解析より、現状の中国語教育に何が不足しているのか、継承語学習者には何に重点を置いて指導をしていくべきなのかを考えていきたい。 2022年度は、中国で開催されたオンライン国際学会で研究成果を発表しており、日本の大学に在籍する継承中国語学習者の背景と現状について考察を行った。この学会では、海外の中国語教育および継承語教育の研究者と交流を深め、各国における継承中国語教育と学習者の現状を把握することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
所属先の研究機関が変わったことで、調査協力者と実際に会うことが物理的に難しくなった。このため、調査の実施および事務処理に時間と手間がかかるようになり、作業が滞りがちであった。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度はデータ解析と研究成果の発表に重点を置く。言語能力調査およびインタビュー調査の分析をより進め、文書化していく予定である。
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Report
(4 results)
Research Products
(6 results)