Project/Area Number |
19K13295
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
細越 響子 京都府立大学, 文学部, 准教授 (40750576)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2019: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | EAP / アカデミックリスニング / 講義 / ムーブ分析 / メタ談話標識 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、アカデミックリスニング技能の育成に向けて、談話の把握に着目した教材を開発することを目指す。英語学術講義の聴解には、情報間の関係性や階層性の整理が必要だと指摘される一方、その典型的な情報構造については研究が進んでいない。 そこで、学術講義ジャンルの短い教材例としてTED Talksを、長めの教材例としてミシガン米口語コーパスを対象にし、出現するメタ談話標識とその展開についてムーブ分析を行う。つぎに、各教材の異同を比較検討することで、学術講義の典型的な論理展開を特定する。最後に、これらの成果に基づき、談話の展開に着目した足場がけを機械的に抽出できる英語リスニング教材システムを開発する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、学術目的の英語(English for Academic Purposes: EAP)の音声言語ジャンルに特徴的な論理展開を明らかにすることで、英語学術講義の談話レベルでの情報把握を支援するEAPリスニング教材を開発することを目的とする。2023年度は以下のことを行った。 1. 英語学術講義のムーブ分析の結果比較:前年度まで個別に進めてきた、TED Talksとミシガン米口語コーパス(MICASE)におけるメタ談話標識(Metadiscourse markers: MDM)のコーパス分析の成果を比較検討した。その結果、両者ともに短めの接続詞や接続副詞を好んで用いるという共通項がある一方、話者の主張を示す表現やヘッジ、ブースターなどの出現傾向には差異の見られることを解明した。TED Talksは英語学術講義の概略版としてリスニング教材に援用されることも多いが、その功罪について検討を進めた。 2. EAPスピーキングにおけるMDMの分析:日本人大学生を対象として小規模なCBTスピーキングテストを実施し、話者の主張を標識するMDMの活用度を分析した。下位レベルの発話ではMDMは極めて少なく、中位・上位レベルでも多様に活用できているとは言えないことが明らかとなった。次年度に開発予定のリスニング教材への参考となる学習者データが得られた。 3. 関連学会への参加:国内外の関連学会やシンポジウムに参加し研究発表を行うとともに、EAPリスニング教育の実践例や談話分析の先行事例など最新の研究動向を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、最終年度の前年に実施予定であった、TED TalksとMICASEのジャンル分析結果の比較検討と、英語学術講義における典型的な談話展開および共起表現の特定を遂行することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
完成年度の2024年度には、前年度までのムーブ分析の結果に基づき、談話の展開に着目した足場がけを機械的に提示できる英語リスニング教材システムを開発する予定である。 同教材で提示する足場がけには、2023年度に質的検討を進めたMDMリストを活用し、学習者発話データも参考にする。システムの開発にあたっては、CBTスピーキングテストを共同実施した、研究代表者が所属する大学の情報学分野の専任教員に技術的な助言を仰ぐ。
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