Project/Area Number |
19K13470
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 04030:Cultural anthropology and folklore-related
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
宮脇 千絵 南山大学, 人類学研究所, 准教授 (30637666)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 少数民族 / 女性 / 稼得労働 / エスニシティ / 中国 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、急激な経済成長を遂げる現代中国において進展する少数民族女性の稼得労働の変容およびライフコースの多様化を、エスニシティとの関係性から明らかにすることである。事例として、雲南省文山におけるモン(ミャオ族)女性が展開するモン衣装販売を取り上げる。農村出身の少数民族女性に対し、あらゆる働き方の可能性を包摂するこの商業活動は、モン衣装に付される民族性を利用、再解釈しながら表象し続けることで成り立つと予想される。本研究では、人類学的調査に基づき、両者の関係性を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、急激な経済成長を遂げる現代中国において進展する少数民族女性の稼得労働の変容およびライフコースの多様化を、エスニシティとの関係性から明らかにすることであった。 女性の生き方やライフコースは、主に社会学において伝統的家庭観や家庭における女性の役割、性別分業の変化や是非に焦点が当てられて論じられてきたが、本研究では、人類学的視点から、女性の主体性を持った生き方の選択を明らかにすることを目指している。そこには、個々人のリアリティを伴った日常的行為やその内なる論理へ着目することが求められる。 そこで本研究では中国雲南省において、モン(ミャオ族)女性が展開するモン衣装販売の状況を中心にフィールドワークをおこなう計画であった。当初は、これまでも継続的に調査をおこなってきた雲南省文山州において、統計データにはあらわれない、個別的で多様な女性たちの稼得労働のあり方についてインタビューおよび参与観察をする予定であった。このようなモン女性たちがおこなっている小規模な商業活動を、現代中国を生きる少数民族女性の多様な稼得手段の展開とライフコースの変遷に位置づけ、その様相を明らかにすることを目指していた。しかし2023年度も、新型コロナウイルスの影響、およびビザ取得の面で日本人の中国渡航が難しい状態が続きフィールドワークが実現しなかった。 本研究のテーマは、申請者にとって新規的なものであり、フィールドワークをおこなわずに成果を出すことは困難である。そのため今年度は、本研究が対象とする中国少数民族の衣装の表象に関し、これまでの研究をまとめること努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究の遂行には現地調査が必須だが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響が緩和されてきた2023年度も、ビザ取得が以前ほど容易ではなくなったこともあり、実施が叶わない状態が続いている。調査データが得られないため、学会での口頭発表や雑誌論文のかたちで成果を発表するに至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍の影響に伴う補助事業期間の延長を認められたので、改めて研究計画を見直し、これまでに得られた調査データでの分析、考察を試みる。
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