Human-animal relations in the domestication of fox and mink, tanuki and the modernization of fur industry
Project/Area Number |
19K13479
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 04030:Cultural anthropology and folklore-related
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Research Institution | Kobe University (2020-2023) National Museum of Ethnology (2019) |
Principal Investigator |
大石 侑香 神戸大学, 国際文化学研究科, 准教授 (80790849)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 毛皮 / ドメスティケーション / グローバルヒストリー / キツネ / ミンク / 毛皮農場 / 毛皮交易 / 毛皮産業 / グローバルストーリー / 狩猟 / 北極先住民 / ヒトと動物との関係 / 資源管理 / 北極域先住民 / 畜産業 / 人と動物の関係 / クロテン / シベリア / 家畜化 / 動物観 |
Outline of Research at the Start |
中世以降に拡大する世界的な毛皮交易は野生毛皮動物の乱獲と資源枯渇を招いた。これを受けて19世紀には肉食性毛皮動物の家畜化が進み、世界商品としての毛皮の生産方法が狩猟から飼育へと移行する。本研究目的は、どのように野生毛皮動物の家畜化が進み、人と動物の相互関係にどのような影響を与えたかについて解明することである。具体的には、ミンクやキツネ、タヌキを対象に文献と民族誌的現地調査により、①19世紀以降に日本と北ユーラシア、北米で近代毛皮産業(生産・流通・消費・装いの文化)が展開する経緯、②それによる人間の動物観・行動と動物自体の身体・行動の変化を解明し、グローバルヒストリーの観点から考察する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は国立国会図書館での文献収集とフィンランドでのフィールドワークを実施した。国立国会図書館では『毛皮ジャーナル』等の資料を収集し、1970年から現在までの毛皮産業史・貿易動向を整理した。フィンランド調査では、ヘルシンキ大学図書館や各公立図書館、ロヴァニエミの北極センターにおいて毛皮に関する産業史や毛皮動物飼育技術、毛皮ファッション史に関する文献の収集を行ったほか、国際毛皮競売所とファー・センターにおいてスタッフらへの聞き取り調査、北部のホッキョクキツネ飼育場での聞き取り調査を行った。 成果として、1930年代に毛皮動物飼育が餌用の魚資源を得やすい南東部において広がる過程を明らかにできた。そして、これと同時期に他の北欧地域やシベリア、北米などでも毛皮動物飼育が展開したという知見を得た。さらに近年では、鳥インフルエンザやCovid-19などの家畜感染によりデンマークのコペンハーゲンからフィンランドのヘルシンキに毛皮の国際取引の中心が移ったり、国際輸出入に関する法が頻繁に変化している点、人工授精の試験や交配管理システムなどといった新しい技術が導入されている点、国際情勢によりロシアと中国との取引やマーケットが閉ざされている点、動物福祉への対応方法などについて新たな知識を得た。また今後の現地調査のための毛皮農場へのコネクションを得ることができた。 その他、2022年度の毛皮の物質研究の成果を巡回企画展「キョクホクの大河」の一部で公開した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の主な実施内容はフィールドワークによるデータ収集とその分析だ。しかし、2022年度まではCovid-19等の感染症やロシアのウクライナ軍事侵攻の影響により、国内外の現地調査を中止したため研究がやや遅れていた。2023年度はフィンランドでの現地調査を順調に進めることができ、想定以上の現地調査データや文献資料、現地研究のためのコネクションを得られた。しかし、3月に現地調査を実施したため、新しいデータの分析と論文執筆までは年度内に行えていない。よって「(2)おおむね順調に進展してる」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
さらに1年間研究期間を延長し、2023年度に得た調査のためのコネクションを利用し、2024年度は引き続き北欧において現地調査を実施するとともに、収集したデータと文献資料を用いて論文執筆を進める。当初の研究計画では北米やシベリアでの調査を行う予定であったが、ロシアでの調査が難しく、また関連する北米の先行研究が比較的充実しているため、残りの研究機関は北欧での現地調査に絞る。北欧は毛皮生産の歴史的中心地のひとつであり、毛皮農場へのアクセスもオープンであるため、さらに深く調査をする学術的価値があると踏んでいる。
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Report
(5 results)
Research Products
(36 results)
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[Book] 牧畜を人文学する2021
Author(s)
シンジルト、地田 徹朗
Total Pages
251
Publisher
名古屋外国語大学出版会
ISBN
9784908523298
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