Project/Area Number |
19K13987
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
西岡 弥生 日本女子大学, 人間社会学部, 研究員 (30829403)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | Cpability(A,Sen1992) / 援助要請 / ソーシャルサポート / 民間養子縁組あっせん機関 / 生成継承的サポート / 代弁的サポート / 子育て生活スキル / 疑似家族的関係 / 成功体験 / ソーシャル・サポート / 特別養子縁組あっせん機関 / 妊産婦支援 / エンパワメント / 伝統技能伝承 / 疑似家族的な共同生活 / サーバント・リーダーシップ / リスクとされるニーズ / 生理的欲求への対応 / 安全欲求への対応 / 社会的欲求への対応 / ケアリング関係 / 非威嚇的環境 / ゆるやかな教授 / 生成継承性 / 承認 / 自己肯定感 / 子育て生活スキル伝承型支援モデル / ファミリーソーシャルワーク / 生活スキル / 技能伝承 / 育成者(支援者)の役割 / 生活面における支援 / 自律的な生活者 / 子育ての社会化 |
Outline of Research at the Start |
家事や養育能力の低さと対人関係の築きにくさが相まって、育児不安や精神不調に陥る養育者の危機状況がある。自己肯定感の低下が社会関係を取り結ぶことを困難にし、孤立をまねき虐待のリスクを高める。 本研究はファミリーソーシャルワークの視座に立ち、子育て生活に必要な家事・養育・対人関係に関するスキルの伝承によって、養育者の自己肯定感を回復させる「子育て生活スキル伝承型」支援モデルを提案することを目的とする。具体的には、疑似家族的な共同生活において生活・職業・対人関係のスキルを習得させる技能伝承システムを検討し、母子支援を行うフォーカスグループにおいて援用を試み、支援モデルを提案する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、【①伝統技能伝承の実践現場】と民間養子縁組あっせん機関の妊産婦支援者を対象にインタビュー調査を行った【②母子支援の実践現場】の調査結果を統合させ、「子育ての社会化」に向けて【③暫定的支援モデル】の構成要素となるソーシャルサポートについて検討し、研究成果を日本社会福祉学会第71回秋季大会で報告した。どのような生活を選択することが可能かという選択の自由は、生活を成す多様な機能の集合であるCpability(A,Sen1992)によって決まると言われている。Cpability(A,Sen1992)の視点から、予期せぬ妊娠で孤立する女性や子育てを担う保護者の生活の重要な機能である「援助要請」に必要な「自己肯定感」を回復させるソーシャルサポートについて検討した。 【②母子支援の実践現場】においては、従来の情緒的サポート、情報的サポート、評価的サポート、道具的サポート、所属的サポート以外にも、既に【①伝統技能伝承の実践現場】で見出された「生成継承的サポ―ト(2022年度研究成果)」が活用されていた。支援者は地域の関係者に理解と協力を求め、関係者を巻き込みながら生まれてくる子どもと出産する女性の命を地域社会で支え繋げ、「子育ての社会化」を図っていることが見出された。 さらに、2023年度の研究成果としては、予期せぬ妊娠に至った女性が置かれていた状況を社会の構造的な問題と捉え、女性と生まれてくる子どもの権利を擁護する「代弁的サポート」が、新たに見出された。本調査で見出された「代弁的サポート」は、生きづらさを抱えながら妊娠・出産・子育てに臨む女性や、生まれてくる子どもにとって、誰もが生きやすい社会になることを願う現場の声であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度末(2023年1月):【③暫定的支援モデル】の知見を得るため、児童福祉法研究会にて調査報告を行い、参加された専門家の方から「子育ての社会化」に向けた忌憚のないご意見並びご助言を頂いた。 2023年度:2022年度の検討をふまえ調査結果を精査し、学会発表並び研究会への参加、専門家の方からのご意見を賜り、【③暫定的支援モデル】の検討を重ねた。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、【①伝統技能伝承の実践現場】と【母親支援の実践現場】から見出されたソーシャルサポートである、生成継承的サポートと代弁的サポートの内容を精査し、「子育ての社会化」に向けた【②暫定的支援モデル】を検討する。
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