Project/Area Number |
19K14051
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education (2022-2023) Yamagata University (2019-2021) |
Principal Investigator |
三浦 智子 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (20803224)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 指導主事 / 指導助言 / 教員の専門性 / 職能開発 / 教員の職能開発 / 公教育経営 / 教育政策形成能力 / 校内研修のマネジメント / 自治体教育行政 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、教員の力量形成という視点から教員の研修及び能力管理に関する教育行政上の業務に注目し、指導主事に求められる職能の構成要素及びその規定要因を究明し、職能開発の機会の確保や職務環境の整備をめぐる課題について検討することを目的としている。指導主事の適切な職務遂行を制度的に担保することへの貢献を目指す教育行政学の立場から、実務上の課題に即し、戦後地方教育行政における業務の指導系統と管理系統の分離という理念それ自体の再構築をも試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、教員の育成に資する指導主事の職能とその開発を促進する制度的要因の解明を試みることを目的とするものである。 2022年5月の教育公務員特例法及び教育職員免許法の一部改正により、教員免許更新制の発展的解消がなされ、一層充実した教員の職能開発の機会保障が求められている。具体的には、教員研修内容の充実や研修機会の多様化に加え、研修受講を奨励・促進するための研修受講履歴記録システムの開発も進められているところである。このような政策動向下にあって、教員の育成に関与する指導主事の職務に期待される役割や求められる資質能力は、今後大きく変化していくことが予想される。 前年度までの研究においては、全国都道府県及び政令指定都市教育委員会を対象とした質問紙調査によるデータを分析し、学校に対する「指導助言」を実施する上で指導主事に求める資質能力と、指導主事による職務の遂行状況やその有効性に対する評価との連関を検討した。その結果、指導主事による文部科学省の教育政策に関する情報収集能力を高く評価する教委ほど、各学校に対する指導主事の「教育課程」にかかる指導助言の有効性を高く評価する傾向が強く窺えることが明らかとなり、教員個々の授業改善や指導技術の向上に寄与するような指導助言を促進する要素の解明が課題となった。 前年度までに、指導主事に求められる資質能力とその規定要因に関しては、複数自治体における指導主事を対象とした質問紙調査をも実施しているが、そのデータ分析に際して、指導主事を担うところの中堅クラスの教員に求められる資質能力として、「批判的思考力」や「省察」の態様に着目し、その獲得過程を説明するための理論的検討を重ねた。特に、教師教育研究領域にかかる知見の蓄積のみならず、心理学領域における研究成果も視野に入れた検討を加えることにより、データ分析に向けた理論的枠組みの再構築を試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍によりインタビュー調査の実施に支障が生じ、必要な調査の一部延期及び調査実施形態の変更を行ったことによる影響が続いているため。
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Strategy for Future Research Activity |
指導主事を対象とした質問紙調査の分析結果に基づき、指導主事を担う中堅クラスの教員に求められる「批判的思考力」の獲得過程及び「省察」の作用過程について検証を行う。 また、教育行政専門職を対象とした調査を追加的に実施し、教員の職能開発及びこれを支える指導主事の育成にかかる政策的取り組みの実態や課題を把握した上で、指導主事の職能を規定する制度的あるいは組織的要因の解明を試みる。
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